LiTime(リタイム)の「LiTime 12V460Ahリン酸鉄バッテリー」は、公式サイトで何度も予約販売になることがあるほどの人気モデルです。

12Vクラスとしてはトップクラスの容量を持つLiTime 460Ahバッテリー(5888Wh)は、車中泊やキャンピングカー、家庭用蓄電・オフグリッド電源など「本気で電源環境を整えたい人」の候補になりやすい一台です。
ここでは、ブランドの概要からスペック・使用シーン・他モデルとの比較・セット内容・注意点まで、LiTime 460Ahバッテリーが選ばれている理由と、どんな人に向いているかを順番に整理していきます。
LiTime(リタイム)バッテリーとは?ブランドの簡単なおさらい
本題に入る前に、リタイム バッテリー(LiTime)というブランドについて軽くおさらいしておきます。
- LiFePO4(リン酸鉄リチウムイオン)バッテリーに特化したメーカー
- 12V/24V/48Vの大容量リチウムイオンバッテリーを中心に展開
- キャンピングカー・車中泊・ボート・家庭用蓄電・オフグリッド向けラインナップが豊富
- バッテリーだけでなく、専用充電器・走行充電器・インバーター・MPPTなども自社で用意
ブランド全体としては、
- 「鉛からの置き換え」「サブバッテリーのリチウム化」「オフグリッドDIY」
といったニーズに応えるLiTime バッテリーシリーズを展開しています。
LiTime 12V460Ahリン酸鉄バッテリーの基本スペックと特徴
では、LiTime 12V460Ahリン酸鉄バッテリーの中身を見ていきましょう。
主要スペック一覧
公式ページに基づくスペックは次の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイプ | リン酸鉄リチウムイオンバッテリー(LiFePO4) |
| 公称電圧 | 12.8V |
| 容量 | 460Ah |
| エネルギー量 | 5888Wh |
| セル | 角型LiFePO4セル |
| サイクル寿命 | 4,000回以上(100% DOD) |
| BMS | 250A(過充電・過放電・過電流・短絡保護など) |
| 連続出力 | 最大3200W(12.8V×250A) |
| 拡張性 | 最大4直列4並列(理論上最大約94.2kWh) |
| サイズ | 約520×269×220mm |
| 重量 | 約37.8kg |
| 防水・防塵 | IP65相当 |
| 認証 | UN38.3 / CE / RoHS / FCC |
| 保証 | 5年保証 |
同社の12V400Ahクラスとほぼ同サイズでありながら、容量が約15%増えた大容量モデルという位置づけです。
特徴①:12V460Ah=5888Whの「大容量リチウムイオンバッテリー」

これは一般的な12V100Ahリチウムバッテリー約4.6台分に相当するエネルギー量です。
- 車中泊でエアコン+冷蔵庫+照明を一晩回したい
- 停電時に冷蔵庫や照明、通信機器をまる1日動かしたい
- 屋根ソーラーと組み合わせて、自宅の一部をオフグリッド運用したい
といった「電気を我慢したくない」用途に向いたリン酸鉄リチウムイオンバッテリー 大容量モデルといえます。
特徴②:250A BMS+3200W出力で家電が使いやすい

内蔵のLiTime 250A BMSにより、以下のような高出力に対応します。
- 連続放電・充電電流:最大250A
- 最大連続出力:3200W(12.8V×250A)
- 瞬間最大放電電流:1秒1000A/5秒500A
3000Wクラスのインバーターと組み合わせれば、
- 電気ケトル
- 電子レンジ
- 電気炊飯器
- 小型エアコン
など、家庭用コンセント前提の家電も運用しやすくなります。
大出力に余裕があるLiTime 460Ahバッテリーだからこそできる使い方です。
特徴③:4直列4並列まで拡張できるスケーラビリティ

1台でも十分な容量ですが、最大4直列4並列(4S4P)で約94.2kWhまで拡張可能とされています。
- 12Vシステムから24V/48Vシステムへのステップアップ
- 小規模店舗・別荘・ガレージ向け電源
- 屋外イベント用の独立電源
など、「将来はもう少し大きなシステムにしたい」というユーザーにも対応しやすい設計です。
特徴④:UN38.3+IP65で屋外・輸送にも配慮
安全面では、輸送安全規格であるUN38.3や、IP65相当の防塵・防水性能が記載されています。
- 雨やホコリが入りやすい場所での設置
- 振動の多い車載・船舶用途
- 長距離輸送を伴う使用環境
など、屋外・車載用途を想定した作りになっているのもLiTime 460Ahバッテリーの特長です。
LiTime 460Ahバッテリーならではの注意点
スペックが高い分、いくつか性質上の注意点もあります。
-
重量:約37.8kg
- 鉛システムに比べれば軽量ですが、頻繁に出し入れするには重いクラス。
- 車中泊や家庭用では、ベッド下・収納スペースなどへの据え置き固定前提で考えるのが現実的です。
-
低温保護が付かない
- LiFePO4全般に言えることですが、0℃未満での充電は寿命劣化の原因になります。
- 寒冷地や冬期の屋外設置が多い場合は、低温保護付きのLiTime バッテリーを検討するのも一案です。
-
配線・ヒューズも相応のグレードが必要
- 250Aクラスの電流が流せる=ケーブル径・ヒューズ容量にも余裕が必要です。
- インバーターや他機器と組み合わせる際には、システム全体の設計を意識する必要があります。
これらを理解した上で、設置場所や使い方が合っているかどうかを検討すると失敗が減ります。
どんなシーンで活きる?おすすめ使用シーン3選
ここからは、LiTime 460Ahバッテリーが特に活きるシーンを3つに絞って見ていきます。
1. キャンピングカー・車中泊のサブバッテリー
エアコン・冷蔵庫・照明・スマホ/PC・小型家電など、車中泊で使いたい電気機器をしっかり動かしたいなら、5888Whの容量は大きな安心材料になります。
- 例:エアコン500〜700W+冷蔵庫+照明+充電類
単純計算でも一晩〜それ以上は十分視野に入る容量帯です(実際にはインバーターや配線ロスを考慮して少し余裕をみるのが現実的)。
「今日は暑いからエアコンを我慢…」といった場面を減らしたい車中泊ユーザーに、LiTime 460Ahバッテリーはフィットしやすいと言えます。
2. 自宅・別荘のオフグリッド電源/太陽光蓄電池
屋根ソーラーと組み合わせて、自宅の一部をオフグリッド運用する用途にも向いています。
- 冷蔵庫・Wi-Fiルーター・照明など、生活の基礎インフラ
- 日中発電した電力を夜間に回す運用
- 電気料金のピークカットや停電対策
など、「いきなりフルオフグリッドは難しいけれど、できるところから自前の電力にしたい」という家庭にとって、長期使用前提の大容量リチウムイオンバッテリーとして導入しやすい容量・性能です。
3. 防災・非常用電源としての家庭用サブ蓄電池
地震・台風などの長期停電に備えて、非常用バッテリーを用意しておきたい家庭にも有力な選択肢になります。
- 冷蔵庫を止めたくない
- 夜間の照明・通信手段を確保したい
- 在宅勤務や医療機器のために最低限の電力を守りたい
というニーズに対して、LiTime 460Ahバッテリーは数日単位の“安心感”を提供しやすい大容量モデルです。
ユーザー評価・口コミから見る印象

LiTime公式サイトのレビュー欄をざっと見ると、12V460Ahモデルには次のような傾向の声が目立ちます。
- 「容量に余裕があって、電力残量の心配がほとんどなくなった」
- 「インバーターと組み合わせて、電子レンジや電気ケトルも問題なく使えている」
- 「セットで一式揃えられるので、初めてのサブバッテリーシステム構築でも安心だった」
- 「サイズは大きいが、鉛バッテリー構成より軽く、配線もシンプルになった」
一方で、
- 「重さはそれなりにあるので、移動させながら使うには向かない」
といったコメントもあり、据え置き前提で利用するユーザーが多い印象です。
総じて、
という立ち位置にあるといえます。
LiTime 12V460Ah vs 12V100Ah×4 の比較
「12V100Ahバッテリーを4台並べれば、似たような容量が作れるのでは?」という疑問も自然に出てきます。
ここでは、LiTimeの12V100Ahモデル4台と、LiTime460Ahバッテリー1台を比較してみます。
| 項目 | 12V100Ah×4台 | LiTime 12V460Ah 1台 |
|---|---|---|
| 総容量 | 約5120Wh(100Ah×4) | 5888Wh |
| システム電圧 | 12V/24Vなど柔軟だが配線が複雑 | 基本12V、4直列で高電圧化も可 |
| バッテリー台数 | 4台 | 1台 |
| 配線・接点 | 多い(並列・直列接続が必要) | 少ない(構成がシンプル) |
| BMS | 各100Ahバッテリーごと個別搭載 | LiTime 250A BMSが一括管理 |
| 設置スペース | 分散設置も可だが固定具が増える | 1カ所にまとめやすい |
| 故障リスク | 接点・ケーブル増加に伴うリスク増 | 接点が少なくトラブル箇所が少ない |
12V100Ahを複数並べる構成は柔軟性がある一方で、
- 配線作業の手間
- 接点の多さによるロス・トラブル
- BMSがバラバラで管理しづらい
といった弱点もあります。
LiTime 460Ahバッテリー1台で“心臓部”をスッキリまとめるメリットは、こういった比較でよりはっきりしてきます。
5888Whサブバッテリーシステムセットの魅力
この製品ページで特に推されているのが、「5888Whサブバッテリーシステム」のセットです。
セット内容は:
- 12V460Ah バッテリー
- 2000Wインバーター
- 12V40A充電器(AC-DC)
- 12V40A走行充電器(MPPT機能付き)
- バッテリーモニター
という、サブバッテリーシステム一式。
このセットのポイントは:
-
容量と出力のバランスが最初から取れている
- LiTime 460Ahバッテリー+2000Wインバーター+40A充電器という、現実的で扱いやすい組み合わせ
-
個別に選定する手間や相性不安が減る
- 「どのインバーターなら安心?」「充電器は何Aがちょうどいい?」と悩まずに済む
-
配線・システム構成のイメージが湧きやすい
- 初めてのサブバッテリー構築でも、必要なパーツが揃っている状態からスタートできる
「大容量リチウムイオンバッテリーのサブバッテリーシステムを、できるだけ簡単に導入したい」というユーザーには、とても扱いやすいスターターセットになっています。
まとめ|こんな人にLiTime 12V460Ahリン酸鉄バッテリーは向いている
ここまでの内容を踏まえると、LiTime 12V460Ahリン酸鉄バッテリーが特にハマりやすいのは、次のような人です。
- キャンピングカー・車中泊でエアコンや電子レンジなどの家電を我慢せず使いたい人
- 屋根ソーラーと組み合わせて、自宅や別荘の一部を自前の電源でまかないたい人
- 台風・地震などへの備えとして、数日単位の非常用電源をしっかり確保したい家庭
- 12V100Ahバッテリーを複数並べるより、LiTime460Ahバッテリー1台でシンプルな構成にしたい人
- リン酸鉄リチウムイオンバッテリー 大容量を、長期使用前提の大容量バッテリーとして腰を据えて導入したい人
重量や低温時の運用など注意点はあるものの、「電気のことをあまり気にせずに使いたい」ユーザー向けの大容量モデルとして、検討する価値の高い一台だといえます。
FAQ(よくある質問)
Q1. このバッテリーに合う充電器はどれですか?
A. LiFePO4専用の14.6V充電器で、40Aクラスがバランスのよい選択肢です。
- 公称容量460Ahに対し、一般的な推奨充電電流は容量の10〜20%(約46〜92A)とされています。
- LiTimeでは、
- 40Aバッテリー充電器:バッテリーに優しい充電電流で寿命重視
- 走行充電器(40A):走行中にしっかり充電したい人向け
長く大事に使うなら、「12V 40A」前後の専用充電器・走行充電器を基本に考えるのがおすすめです。
Q2. 2000Wや3000Wのインバーターは使えますか?
A. 仕様上、定格2000〜3000Wクラスのインバーターは十分対応範囲内です。
- LiTime460Ahバッテリーは、最大250Aの連続放電電流に対応し、最大3200Wの連続出力が可能です。
- そのため、2000W〜3000Wクラスのインバーターと組み合わせて、エアコンや調理家電などの大きな負荷を運用しやすい設計になっています。
ただし、ケーブル径・ヒューズ容量・接続端子はインバーター出力に合わせて適切なものを選ぶ必要があります。
Q3. 既存の鉛バッテリーと混在して使っても大丈夫ですか?
A. 基本的には「混在運用は推奨されません」。
- 鉛バッテリーとリン酸鉄リチウムイオンバッテリーでは、電圧特性・内部抵抗・充電カーブが大きく異なります。
- 並列接続すると、片方に負荷が偏ったり、意図しない電流が流れ、寿命低下やトラブルの原因になりやすくなります。
鉛から切り替える場合は、LiTimeバッテリー側に統一して構成するのが安全です。
Q4. 12V100Ahバッテリーから乗り換えるメリットは何ですか?
A. 一言でいうと、「余裕とシンプルさ」です。
- 容量としては、12V100Ah×4台以上に相当する電力をLiTime460Ahバッテリー1台でカバーできます。
- 配線がシンプルになり、接点トラブルも減らせます。
- 大電流対応のBMSが一括管理してくれるため、システム全体の扱いやすさも向上します。
「これから本格的に電源まわりを整えたい」
「長期使用前提の大容量バッテリーを導入して、電気の心配を減らしたい」
そんな人にとって、LiTime 12V460Ahリン酸鉄バッテリーは、十分検討する価値のある選択肢だと言えるでしょう。













































































