災害時の停電に備える!家庭で役立つバッテリーとその選び方

FUMary
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11/04/2025

地震や台風、大雨など、自然災害が多い日本では、突然の停電にどう備えるかがとても大切です。

電気が使えなくなると、照明がつかない、スマホが充電できない、冷暖房が使えないなど、日常のあたりまえのことができなくなります。とくに、家庭での準備が足りないと、不安が大きくなったり、体調を崩したりするリスクも高まります。

この記事では、「停電に備える方法」や「防災用バッテリー」の基本について、初心者の方にもわかりやすくご紹介します。注目されている「リン酸鉄リチウムイオンバッテリー(LiFePO4)」といった蓄電池の種類や選び方もまとめていますので、災害への備えとしてぜひ参考にしてください。

目次

停電時の備え、できていますか?|まず知っておきたい基本

停電リスクを軽減する第一歩は、『何に備えるべきか』を正しく理解することから始まります。

なぜ停電の備えが必要なの?

停電は、いつ起こるかわかりません。しかも、復旧までに何日もかかることもあります。

夜に明かりが使えないと、見えにくくなってケガの心配が出てきたり、冷蔵庫が止まることで食材がダメになったり、冷暖房が使えなくて体調を崩してしまうこともあるんです。

災害大国・日本で多い「突然の停電」

総務省の報告(2023年)によると、日本では過去5年間で10日間以上の長期停電が47件発生しています。特に深刻だった事例は:

北海道胆振東部地震(2018年)

  • 影響世帯数:約295万戸
  • 最大停電期間:1週間

令和元年房総半島台風(2019年)

  • 千葉県中心に約60万戸停電
  • 平均復旧日数:5.3日(内閣府防災白書)

また近年の大型台風でも数日間にわたる停電も記録されており、家庭でも自立的なエネルギー確保の必要性が高まっています。

停電時に困ること・備えておきたい理由

停電時の備え・バッテリーの理由『なぜ備えが必要か』がわかったら、次は『具体的にどのような問題が発生するか』を詳細に確認しましょう。

停電によって起こる問題は多岐にわたります:

  • スマホの充電切れにより情報収集が困難に
  • 冷蔵庫の停止による食材の劣化
  • 冷暖房機器が使えず体調管理が難しくなる
  • 照明が使えず不安感が増す

こういったリスクを少しでも減らすために、「停電への備え」として家庭用バッテリーの用意がすすめられています。

家庭でできる!停電時の防災対策とは?

停電時の防災対策ここまでの分析をもとに、いよいよ実践的な対策段階へ進みます。家庭環境に合わせた3つの解決策をご提案します。

1.  冷蔵庫・スマホ・照明など、電気が止まったらどうする?

停電時、まず直面するのが日常的に使う電化製品の停止です。情報源として欠かせないスマートフォンや、食材を保管する冷蔵庫、安心感に欠かせない照明などは、すべて電気に依存しています。

2.  防災グッズと一緒に準備しておきたい「家庭用バッテリー」

非常食や飲料水、懐中電灯などの防災グッズにくわえて、最近は「家庭用の防災バッテリー」も注目されています。

防災バッテリーを用意しておけば、スマホの充電や小さな家電の使用ができて、停電時の不安をグッと減らすことができます。

3.  家族構成に合わせた備えも大切

家庭の状況によって必要な備えは異なります:

  • 高齢者がいる場合は、医療機器や電動ベッド用の安定した電源確保が重要
  • 乳児がいる家庭では、哺乳瓶の加熱や空調維持が求められる
  • ペットがいる家庭では、温度管理や照明が必要

このように、各家庭の状況に合わせたバッテリーの導入が「停電時の備え」として不可欠です。

防災バッテリーの種類と選び方【初心者向け】

防災バッテリー選びで失敗しないためには、『種類の特性』と『家庭のニーズ』を照らし合わせることが重要です。

1.  モバイルバッテリー vs 防災バッテリー 徹底比較

  モバイルバッテリー 防災バッテリー(蓄電池)
主な用途
スマホ・タブレット充電 冷蔵庫・照明・医療機器の稼働
容量範囲 5,000~20,000mAh 300Wh~2,000Wh
※ 複数のバッテリーを直列接続と並列接続によって、多くの容量が実現可能
体積/重量 ポケットサイズ(100~300g) キャリーバッグ入り(5~20kg)
最大出力 10W~30W
100W~2,000W
連続使用時間
スマホ2~5回充電
冷蔵庫6~24時間稼働
メリット ✅ 携帯性
✅ 即時充電可能
✅ 大容量家電対応
✅ ソーラー充電可
デメリット ⚠️ 家電非対応
⚠️ 長期保存劣化
⚠️ 初期費用高
⚠️ 設置スペース要
適応シーン
日常持ち歩き・短期停電
災害時・長期停電・アウトドア

2.  防災バッテリーに必要な機能とは?

  • バッテリー容量(Wh):スマホだけなら300Wh程度でも十分ですが、冷蔵庫や電子レンジなども使いたい場合は1000Wh以上が目安です。
  • 出力(W):使用する機器に応じて、AC出力やDC出力、USBポートなど多様な端子があるモデルが便利です。
  • 安全性:過充電防止や過熱防止機能など、事故を防ぐ設計がされているかも要チェックです。

3.  室内でも使える?屋外対応?選び方のポイントまとめ

  • 屋内利用中心なら静音・無臭のものを選ぶ
  • 屋外やアウトドアでも使いたいなら、防水・耐衝撃性が重要。また、低温環境に向けたモデルも重要
  • ソーラーパネル対応かどうかも確認

低温環境に向けたバッテリーモデル

注目の「リン酸鉄リチウムイオンバッテリー」とは?

LiFePO4(リン酸鉄リチウム)は、一般的なリチウムイオン電池よりも熱暴走しにくく、高温環境でも安定して動作するのが特徴です。

また、充放電サイクルが4000回以上と長寿命で、頻繁に使っても劣化しにくいため、防災用途に適しています。

停電対策として人気の理由

  • 発火リスクが低く、安全性が高い
  • 長期保存に向いている
  • 劣化しにくく、災害時にすぐ使える

このような理由から、LiFePO4バッテリーは近年の防災アイテムとして注目されています。

停電対策として人気のLiFePO4バッテリー

ソーラー充電対応モデルも多数!

停電が長期化すると、電源の再充電が課題になります。その点、ソーラーパネルと接続できるモデルなら、太陽光で自家発電が可能。晴れた日中に蓄電し、夜間に家電を使用するという持続可能な対策が可能になります。

災害に備えて「見直す」家庭の電源環境

適切なバッテリー導入後も、『日常的な電力管理』が防災対策の要となります。

停電時の備えに家にある家電の消費電力を知っておこう

普段何気なく使っている家電製品の消費電力を事前にチェックしておくことで、必要なバッテリー容量の目安がつきやすくなります。

家電製品 消費電力(W)
平均使用時間/日
1日消費量(Wh)
備考
スマートフォン 5W
充電2回(合計4時間)
20Wh
1台あたりの計算値
LED照明 10W
5時間
50Wh
リビング用シーリングライト
液晶テレビ 100W
2時間
200Wh
40型の場合
 冷蔵庫 150W
24時間(断続運転)
800Wh
省エネモデル平均
電子レンジ 1,000W
0.5時間
500Wh
600W使用時は300Wh

必要な容量の計算方法

家族構成 使用家電組み合わせ 合計消費量/日 推奨バッテリー容量
単身者 スマホ×1 + LED照明×1 + 冷蔵庫 870Wh 1,000Whモデル
4人家族 スマホ×4 + テレビ + 冷蔵庫 + 照明×3 1,580Wh 2,000Whモデル
医療機器使用 冷蔵庫 + 吸入器(30W×8時間) 1,040Wh ソーラー連動2,500Wh

✓ 選定のポイント

  1. 計算値に1.5倍の余裕を持たせる(例:870Wh×1.5=1,305Wh → 1,500Whモデル)
  2. 非常時は通常より使用時間が増加 → 冷蔵庫の実消費はカタログ値の1.2倍を想定
  3. ソーラーパネル併用なら容量30%減でも可(晴天時再充電可能)

停電備えとして使用できるリン酸鉄リチウムイオンバッテリーのおすすめ

従来の鉛バッテリーと比べて「安全性」「長寿命」「環境耐性」に優れたリン酸鉄リチウムイオンバッテリーが注目されています。

1.大容量モデル|家庭全体の電力確保に最適

LiTime 12V 280Ah

▼ 冷蔵庫+医療機器+照明を24時間稼働

  • 3584Wh大容量(4人家族1日分)
  • 拡張可能→最大57.344kWh(16台連結)
  • 過充電自動遮断 / 月3%低放電 / 車載充電対応

2.軽量化・スマート管理モデル|持ち運び&遠隔監視

LiTime 12V 100Ah Mini(Bluetooth付き)

アプリ管理で電力不足を未然防止

  • 業界最軽量9kg(女性1人で運搬可)
  • Bluetooth監視→充電状況をスマホ確認
  • 耐塩水設計→沿岸部の避難所でも安心

3.ソーラーパネル充電対応モデル|電力自給自足

LiTime 24V200Ah

▼ 電力インフラ断絶でも1週間自給

  • 基本5120Wh、最大40.96kWh拡張
  • IP65防水→台風時の屋外設置OK
  • 3WAY充電→ソーラー優先で燃料不要

バッテリー以外の備えもチェック

電源確保と合わせて、以下の備えも忘れずに:

  • 手動式やソーラー式のランタン・ラジオ
  • 飲料水(1人1日3Lが目安)
  • 保存食(最低3日分以上)
  • 簡易トイレやカセットコンロ

まとめ|停電に備えるなら、家庭に「防災バッテリー」を

災害がいつ起こるかは予測できませんが、事前の備えがあるだけで安心感は大きく変わります。特に、長時間の停電でも家族が安全・快適に過ごせるよう、十分な容量と安全性を備えた「防災バッテリー」の導入はとても有効です。

ライフスタイルや家族構成に合わせたモデル選びを通じて、災害に強い家庭をつくりましょう。

よくある質問(FAQ)

Q1. 防災バッテリーはどのくらいの容量があれば安心ですか?

A:スマートフォンの充電だけなら5,000~10,000mAhのモバイルバッテリーでも対応できますが、照明や小型家電の使用を考えると300Wh以上のポータブル電源が安心です。

冷蔵庫やテレビなどを数時間使いたい場合は500Wh〜1,000Wh以上を目安にしましょう。

Q2. バッテリーの寿命はどれくらい持ちますか?

A:一般的なリチウムイオン電池は約500〜1,000回の充放電が目安ですが、リン酸鉄リチウム(LiFePO4)電池であれば4,000回以上の長寿命が期待できます。

※使わない期間も定期的に充電しておくと長持ちします。

Q3. 防災用バッテリーは普段使いもできますか?

A:はい。キャンプやアウトドア、車中泊、キャンピングカーのサブバッテリーなどでも活用できます。また、電気代の高い時間帯だけバッテリーで電力をまかなう「ピークシフト利用」など、日常生活でも節電に役立ちます。

Q4. ソーラーパネルは必要ですか?

A:長期間の停電や電源のない屋外での使用を想定する場合は、ソーラーパネルがあると便利です。晴天であれば数時間でバッテリーに再充電できるモデルもあります。

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FUMaryさんは、製品についてしっかりと理解し、その魅力をやさしく丁寧に伝えるプロのライターです。特にLiFePO4(リン酸鉄リチウム)バッテリーに詳しく、専門的な内容もわかりやすい言葉で紹介してくれます。読者の目線に立った文章づくりを大切にしており、「知りたいことがちゃんと伝わる」と評判です。