リン酸鉄リチウムイオンバッテリーの直列接続と並列接続とは?
リン酸鉄リチウムイオンバッテリー(LiFePO4バッテリー)は、高い安全性、長寿命、そして安定性を備えており、電動自転車やソーラーパネルシステム、UPS(無停電電源装置)などで広く使用されています。バッテリーを効果的に運用するためには、直列接続と並列接続の違いを理解することが重要です。
本記事では、バッテリー直列接続と並列接続の基礎を分かりやすく解説します。
目次
バッテリーの直列接続
「バッテリーの直列接続」とは、複数のバッテリーをつなぎ合わせて電圧を上げる接続方法のことです。直列接続では、1つのバッテリーの正極(プラス端子)を次のバッテリーの負極(マイナス端子)に接続し、全てのバッテリーを一列に並べる形になります。これにより、全体の電圧が各バッテリーの電圧を足した分だけ増加しますが、容量(アンペア時)はそのままです。
直列接続の特徴:
- 電圧の増加:バッテリーを直列で接続すると、全体の電圧が各バッテリーの電圧の合計になります。
- 容量は変わらない:容量(アンペア時)は接続するバッテリー1つ1つの容量をそのまま引き継ぐため、全体の容量は変わりません。
- 使用例:高電圧が必要な電化製品(電動車、電動工具など)に適しています。
バッテリーの並列接続
「バッテリーの並列接続」とは、複数のバッテリーを並べてバッテリー 接続し、電流容量を増やす接続方法のことです。並列接続では、各バッテリーの正極(プラス端子)同士をつなぎ、負極(マイナス端子)同士をつなぎます。これにより、全体の電流容量が各バッテリーの容量を足した分だけ増加しますが、電圧はそのままです。
並列接続の特徴:
- 容量の増加:並列接続によって、全体の容量は各バッテリーの容量の合計分だけ増えます。
- 電圧は変わらない:バッテリーを並列で接続しても、全体の電圧は各バッテリーの電圧と同じままです。
- 使用例:長時間使用が必要な電化製品(スマートフォン、電動バイクなど)に適しています。
直列接続と並列接続の組み合わせ
多くの実用システムでは、バッテリー 接続を組み合わせて使用されます。例えば、電圧を高めるために直列接続し、容量を増やすために複数の直列接続セットをバッテリー 並列接続することがあります。この方法を使うことで、高い電圧と大きな容量を同時に実現することができます。
例えば、48Vシステムを必要とする場合、12.8Vのバッテリーを4個直列接続して51.2Vを得た後、そのセットをバッテリー 並列接続することで容量を増やすことができます。これにより、効率よく電圧と容量を調整することが可能になります。
直列接続と並列接続の組み合わせの特徴:
- 電圧と容量のバランス:直列接続によって高い電圧を得た後に、並列接続で容量を増加させることで、全体の電力供給を最適化できます。
- 効率的なエネルギー管理:直列接続による電圧増加と並列接続による容量増加を組み合わせることで、システム全体の効率が向上し、バッテリーパックの利用効率を最大限に引き出すことができます。
- 注意点:複数の接続方法を組み合わせるため、バッテリーの管理が複雑になるため、適切なバッテリー管理システム(BMS)の導入が必要です。
以上で、直列接続と並列接続、さらにその組み合わせの3つの接続方式について説明しました。次に、それぞれの接続方法のメリットとデメリットを比較していきます。
バッテリーの接続方法の比べ
接続方法 |
メリット |
デメリット |
直列接続 |
● 電圧が増加するため、高電圧が必要なシステムに適している。 |
● バッテリーの不均衡が発生すると、全体の性能が低下する恐れがある。 ● 1つのバッテリーが故障すると、パック全体の性能に影響を与える。 |
並列接続 |
● 容量が増加するため、長時間使用するシステムに適している。 ● 各セルが独立して充放電するため、効率が高い。 |
● 電圧は変わらず、個々のバッテリーの電圧がそのまま維持される。 |
直列接続と並列接続の組み合わせ |
● 高い電圧と大容量を同時に実現可能。 ● 用途に応じて電力のバランスを最適化できる。 |
● 用途に応じて電力のバランスを最適化できる。 |
まとめ
リン酸鉄リチウムイオンバッテリーの直列および並列接続は、適切に行えばバッテリーパック全体の性能を最大化し、さまざまな用途での使用が可能です。ただし、接続時には均一性やバランス、適切な配線、安全性に注意を払い、適切な配慮をすることが大切です。
💡Tip:
1. バッテリーの接続方法を選ぶ際は、電圧、容量、バランス、極性に注意し、古いバッテリーと新しいバッテリーを接続しないようにしましょう。
2. 接続操作をする前に、必ず製品の説明書をよく読み、正しい方法で行いましょう。
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- 拡張性:複数のバッテリーを並列接続することで、さらに大容量の蓄電システムを構築可能です。太陽光発電システムとも連携でき、将来の電力需要の増加にも柔軟に対応できます。
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