日本では、夏から秋にかけて台風が接近しやすく、大雨や暴風、河川の氾濫、土砂災害、停電などへの注意が必要です。被害を最小限に抑えるためには、台風が近づいてから慌てるのではなく、日頃から台風に備えることが重要です。
2026年7月13日には、台風9号に加えてフィリピンの東で台風11号が発生し、東北や北海道では再び警報級の大雨となるおそれが伝えられています。
こうした状況を受け、
- 「台風の備えとして何をすべきか」
- 「台風に備えるものには何があるのか」
気になっている方も多いでしょう。
本記事では、台風9号・11号の最新情報をはじめ、家庭でできる台風対策や必要な防災グッズ、避難前に確認しておきたいポイントをわかりやすく解説します。
進路や雨の予想は変わる可能性があるため、気象庁などの最新情報をご確認ください。
【2026年7月13日最新】台風9号・11号の状況
画像出典:ウェザーニュース
2026年7月13日現在、台風9号と台風11号の2つの台風が同時に発生しています。特に東北や北海道では、これまでの大雨で地盤が緩んでいる所もあり、台風が温帯低気圧に変わった後も警戒が必要です。
ここでは、日本気象協会が発表した情報をもとに、台風9号・11号の最新情報を紹介します。
フィリピンの東で台風11号が発生、ダブル台風に
- 7月13日午前9時:フィリピンの東の海上で台風11号が発生
- 7月16日ごろ:熱帯低気圧に変わる予想
これにより、台風9号と台風11号が同時に存在する、いわゆる「ダブル台風」の状態となっています。
台風11号は、現時点ではそれほど発達せず、7月16日には熱帯低気圧に変わる予想です。ただし、今後は海面水温の高い海域を進むため、勢力や進路が予想から変わる可能性もあります。
台風9号は温帯低気圧に変わっても油断できない
- 7月15日:日本海で温帯低気圧に変わる見込み
- 15日夜~16日:東北・北海道の日本海側を中心に大雨のおそれ
一方、台風9号は進路を北寄りから東寄りに変え、7月15日には日本海で温帯低気圧に変わる見込みです。
しかし、温帯低気圧に変わっても、雨や風の影響がすぐになくなるわけではありません。暖かく湿った空気の影響で発達した雨雲が通過し、短時間に強い雨や激しい雨が降る可能性があります。
東北・北海道ではすでに記録的な大雨
東北から北海道では、地表付近に流れ込んだ暖かく湿った空気や上空の寒気の影響により、すでに記録的な大雨となった地域があります。7月13日午前9時までに観測された72時間雨量は、主に以下のとおりです。
- 山形県酒田市・酒田大沢:232.0ミリ
- 秋田県湯沢市・湯ノ岱:229.0ミリ
- 秋田県秋田市・仁別:188.5ミリ
- 秋田県仙北市・田沢湖高原:183.5ミリ
北海道でも、岩見沢市で145.0ミリ、留萌市で120.0ミリを観測しました。地域によっては、わずか数日間で平年の7月1か月分を上回る雨が降っています。
これまでの大雨によって地盤が緩んでいるほか、水位が高くなっている河川もあります。そのため、15日から16日に再び強い雨が降った場合、通常より少ない雨量でも土砂災害や河川の増水、低い土地の浸水が発生する可能性があります。
※ 雨が弱まっている間も油断せず、自治体の避難情報や気象警報をこまめに確認することが大切です。
大雨の前は猛暑・熱中症にも注意
雨が強まる前の7月15日は、山形市で37℃、福島市で36℃まで気温が上がる予想です。大雨への備えだけでなく、猛暑や停電を想定した熱中症対策も欠かせません。
- 飲料水や塩分補給食品を用意する
- モバイルバッテリーを充電しておく
- 保冷剤や冷却シートを準備する
台風に備える際は、進路だけを見るのではなく、大雨、土砂災害、停電、猛暑など複数のリスクを想定して、早めに必要なものを確認しておきましょう。
台風とは?気象庁の定義をわかりやすく解説
台風とは、北西太平洋または南シナ海にある熱帯低気圧のうち、最大風速が約17m/s以上になったものです。気象庁では、発生した海域と風の強さを基準に、熱帯低気圧と台風を区別しています。
台風に備えるためには、台風の定義だけでなく、熱帯低気圧や温帯低気圧との違いも知っておくことが大切です。
台風と熱帯低気圧の違い
熱帯や亜熱帯の海上で発生する低気圧は「熱帯低気圧」と呼ばれます。そのうち、北西太平洋または南シナ海にあり、低気圧域内の最大風速(10分間平均)が約17m/s以上になったものが「台風」です。
- 熱帯低気圧:熱帯や亜熱帯の海上で発生する低気圧
- 台風:最大風速が約17m/s以上に達した熱帯低気圧
つまり、台風と熱帯低気圧は別の気象現象ではなく、主に風の強さによって呼び方が変わります。台風が弱まり、再び熱帯低気圧に変わった後も、大雨や強風が続く場合があるため注意が必要です。
台風が温帯低気圧に変われば安全なのか?
台風が温帯低気圧に変わっても、すぐに安全になるとは限りません。温帯低気圧への変化は、低気圧が消滅したのではなく、構造やエネルギー源が変化したことを意味します。
温帯低気圧になると、強い風や雨の範囲が広がったり、寒気の影響で再び発達したりする場合があります。中心から離れた地域でも、大雨や強風の影響を受ける可能性があります。
前述した台風9号も、温帯低気圧に変わった後、東北や北海道を中心に大雨をもたらすおそれがあります。「台風ではなくなったから大丈夫」と判断せず、次の情報を引き続き確認しましょう。
- 気象庁の警報・注意報
- 雨雲レーダーや今後の雨の予想
- 自治体が発表する避難情報
台風に備える際は、台風という名称だけで判断せず、自分がいる地域の雨や風、河川の状況まで確認することが重要です。
【確認例】北海道枝幸町を例に台風情報を確認する流れ
ここでは、2026年7月13日15時30分時点の情報について、北海道枝幸町を例に、前述した3つのステップに沿って確認してみましょう。
① 台風の位置・進路・勢力
まずは、気象庁などが発表する台風情報をもとに、台風の全体的な状況を確認します。
2026年7月13日15時30分時点では、次のような情報が確認できます。
- 台風9号は日本海へ進み、15日には温帯低気圧に変わる見込み
- 台風11号はフィリピンの東で発生し、現時点では大きく発達せず、16日には熱帯低気圧に変わる予想
② お住まいの地域の雨・警報情報を確認
気象庁の「あなたの街の防災情報」で、住んでいる都道府県や市町村を選択すると、地域ごとの警報・注意報や雨の予想を確認できます。
例えば、「北海道」→「宗谷地方」→「枝幸町」の順に選ぶと、枝幸町の防災情報ページが表示されます。最新の台風情報や雨雲の動き、防災情報、気象台からのコメントなどをまとめて確認できます。

③ ハザードマップと避難情報を確認
お住まいの自治体の公式サイトでは、地域の防災情報やハザードマップ、避難場所、避難所の開設状況などを確認できます。
枝幸町の場合は、町の防災マップを開き、次の点を確認します。
- 自宅が洪水・土砂災害の想定区域に入っているか
- 安全に移動できる避難場所と避難経路はどこか
- 避難指示や避難所の開設情報が出ていないか
台風の進路だけでなく、「地域の危険度」と「避難先」まで確認することが重要です。
台風の対策|大雨や暴風の前にしておくこと
台風の対策は、大雨が降る前、風が強くなる前に済ませることが重要です。家の外と中を確認し、早めに台風に備えましょう。
家の外で行う台風対策
- 窓や雨戸を閉めて施錠し、必要に応じて補強する
- 側溝や排水口を掃除し、水はけを良くしておく
- 植木鉢や物干し竿など、風で飛ばされそうな物を室内へ移す
- 自転車や屋外収納など、動かせない物を固定する
風が強くなってから屋外で片付けや補強を行うのは危険です。作業が間に合わない場合は、外へ出ずに身の安全を優先してください。
家の中で行う台風対策
- 窓ガラスに飛散防止フィルムを貼り、カーテンやブラインドを閉める
- 懐中電灯、携帯ラジオ、救急用品、非常食などを確認する
- 飲料水を用意し、断水に備えて浴槽などに生活用水をためる
- 停電に備えて、モバイルバッテリー、ポータブル電源や蓄電池システムを充電しておく
- 貴重品や必要な物を、すぐ持ち出せる場所にまとめる
あわせて、家族の連絡方法や避難場所、避難経路も確認しておくと、急な避難が必要になった場合にも行動しやすくなります。
台風に備えるもの|防災グッズで本当に必要なもの
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台風に備えるものとして優先したいのは、水、食料、明かり、情報収集手段、携帯トイレ、常備薬です。すべてを持ち出し袋に詰めるのではなく、避難時に持ち出すものと、自宅で使用する備蓄品に分けて準備しましょう。
水と非常食
飲料水は1人1日3リットル程度、食品は最低3日分、できれば1週間分を目安に備蓄します。
- レトルト食品、缶詰、パックご飯、アルファ米
- 栄養補助食品や食べ慣れたお菓子
- 加熱せずに食べられる食品
- カセットコンロ、カセットボンベ
普段から少し多めに購入し、古いものから消費して買い足す「ローリングストック」なら、無理なく備蓄を続けられます。
停電や情報収集に必要なもの
- 懐中電灯、LEDランタン
- 予備の乾電池
- 携帯ラジオ
- モバイルバッテリー、充電ケーブル
- 乾電池式の充電器
- 家族の連絡先を書いた紙
スマートフォンが使えない場合も想定し、連絡先や避難場所は紙にも記録しておきましょう。
台風による停電が長引くと、スマートフォンや照明だけでなく、冷蔵庫や空調機器などの生活家電が使えなくなる可能性があります。停電時にも必要な電力を確保したい場合は、用途に合った大容量バッテリーシステムを備えておくのも一つの方法です。
断水・衛生対策に必要なもの
- 携帯トイレ、簡易トイレ
- ウェットティッシュ、トイレットペーパー
- ごみ袋、ポリ袋
- マスク、消毒用品
- 生理用品、紙おむつ
断水するとトイレが流せない場合があるため、携帯トイレは水や食料と同様に優先して準備したい防災グッズです。
けがや体調不良に備えるもの
- 常備薬、処方薬
- 救急セット、体温計
- お薬手帳
- 健康保険証や身分証明書の控え
- 予備のメガネやコンタクト用品
処方薬は災害時にすぐ入手できない可能性があるため、切らさないよう早めに確認しておきましょう。
夏の台風に備える暑さ対策グッズ
夏の台風では、停電によってエアコンや冷蔵庫が使えなくなる可能性があります。大雨対策とあわせて、次のものも用意しておきましょう。
- 飲料水、塩分補給食品
- 保冷剤、冷却シート
- うちわ、乾電池式または充電式の携帯扇風機
- 汗を拭くタオル
- 通気性のよい衣類
家族構成に合わせて追加するもの
- 乳幼児:ミルク、離乳食、哺乳瓶、紙おむつ
- 高齢者:介護食、補聴器用電池、介護用品
- 持病がある方:処方薬、医療用品、食事療法に対応した食品
- 食物アレルギーがある方:アレルギー対応食品
- ペットがいる家庭:フード、水、リード、ケージ、トイレ用品
防災グッズで本当に必要なものは、家族の年齢や健康状態、住んでいる地域によって異なります。用意して終わりにせず、食品の期限や電池の残量、家族の状況に変化がないかを定期的に確認しましょう。
台風通過後も注意が必要
台風が通過し、雨や風が弱まった後も、すぐに安全になったとは限りません。上流で降った雨によって河川の水位が上がったり、緩んだ斜面で土砂災害が発生したりする可能性があるため、警報や避難情報が解除されるまでは注意を続けましょう。
- 河川、海岸、用水路、崖、田畑には近づかない
- 倒木、飛散物、切れた電線に触れない
- 警報、キキクル、河川情報、避難情報を引き続き確認する
- 住宅の浸水、破損、漏電の有無を確認する
- 片付けの前に被害状況を写真で記録する
- 清掃時は手袋、長靴、マスクを着用する
警報や避難情報が解除されるまでは油断せず、安全を確認してから行動してください。
台風の備えに関するよくある質問
台風に備えるのはいつからですか?
台風が接近する可能性が分かった時点から、できるだけ早く準備を始めましょう。水や食品、防災グッズを確認し、ベランダの片付けや窓の補強など屋外で行う対策は、雨や風が強くなる前に終えることが重要です。
台風が温帯低気圧に変われば安心ですか?
温帯低気圧に変わっても、すぐに安全になるとは限りません。名称が変わった後も大雨や強風が続いたり、影響する範囲が広がったりすることがあります。気象警報や雨雲の動き、自治体の避難情報を引き続き確認しましょう。
防災グッズで本当に必要なものは何ですか?
まずは水、非常食、照明、情報収集手段、携帯トイレ、常備薬を優先して準備します。加えて、モバイルバッテリーや衛生用品、家族の年齢・健康状態に応じた必需品も用意しておきましょう。
台風の最新情報はどこで確認できますか?
気象庁の台風情報や警報を基本に、自治体、日本気象協会、地域のニュースなどもあわせて確認しましょう。台風の進路や勢力は気象庁や気象情報サービスで確認でき、避難指示や避難所の開設状況は各自治体の公式サイトや防災情報から確認できます。
避難所へ行くときは何を持っていけばよいですか?
水、食品、常備薬、スマートフォン、充電器、身分証明書、衛生用品など、避難中に必要なものを非常持出袋にまとめて持参します。乳幼児用品や介護用品など、家族ごとの必需品も忘れずに準備しましょう。ただし、安全に移動できるよう、荷物は重くしすぎないことが大切です。
まとめ|台風に備えるために早めの準備を
台風に備えるには、進路や勢力だけでなく、気象警報、雨雲の動き、地域の危険度、自治体の避難情報を継続して確認することが大切です。
窓や雨戸の補強、ベランダの片付け、排水口の掃除など、家の外で行う台風対策は、雨や風が強くなる前に済ませましょう。台風が接近してから無理に外へ出るのは危険です。
また、台風に備えるものは、水や非常食、照明、モバイルバッテリー、携帯トイレ、常備薬などが基本です。乳幼児や高齢者、持病がある方、ペットがいる家庭では、それぞれの状況に合った防災グッズも追加してください。
台風の備えは、早めに情報を集め、必要な対策と備蓄を一つずつ確認することから始まります。日頃から防災グッズを点検し、いざというときに落ち着いて行動できるよう準備しておきましょう。
















