バッテリー(蓄電池)と発電機の違いとは?その比べも判明!
近年多発する自然災害に関して、『災害に備える意識』皆さんはどのようにお考えでしょうか?「食料・衣服・電気」災害に必要な備蓄を進めていますか?
避難を必要とする災害には、全てが必要になる事から最低限の準備をおすすめします。避難の必要が無い自然災害では、自宅に食料衣類は備わっている事から1日程度は生活に困らないでしょう。
このような状況に優先するべきは『電気の備蓄や自給自足』だと私は感じています。
- 冷蔵庫
- 調理家電
- 照明
- スマートフォン
電気の備蓄や自給自足が行えると言うことは、災害時に必要な備蓄の半数以上をクリア出来ている状態だと言えます。
では、どのような機器を持っていれば上記4点の製品が使え、電気の備蓄や自給自足が行えるのか?について『停電に備える発電機の情報』をお伝えします。
電力会社からの供給が途絶えても『普段通りの生活を送る』ために、
- 発電機の種類
- 非常用発電機を使う場面
- メンテナンス・寿命・コスト
について知り、失敗しない発電機の選び方を覚えましょう。
バッテリー(蓄電池)と発電機の違いとは?
少し前までは工事現場などで使われていました発電機、最近ではレジャー用から自宅の停電対策としての用途が増え多目的に使われる様になりました。
また、防災としての観点からBCP対策や避難所へ電力の供給する電源として非常用発電機の普及も進んでおり、災害発生が増えている事を踏まえて発電機の需要は増えているように感じます。
その中でも今回は小規模な発電機へ注目し、根本的な2つの違いについて説明したいと思います。
1.ポータブル発電機
インバーター発電機として周知されているガス・ガソリン・ディーゼルを主燃料とした電源です。
持ち運びに優れたタイプから大型発電機まで種類が有り『持ち運びに優れ部分的に家電製品を使う小出力タイプはガス・ガソリン式/店舗や複数のテナントへ電気を送る大きな発電機はディーゼル式』と違いがあります。
可燃性の高い原料を燃焼する事で内部のコイルや磁石を回転させて電流を発生する仕組みです。インバーターを使い家庭用コンセントと同じ波形に整える『蓄電部分を必要としない発電機』となります。
そのため、燃料に頼る稼働が発電を行う前提の機器となっています。
2.バッテリー(蓄電池)・ポータブル電源
リン酸鉄リチウムイオン電池搭載型のAC100V出力が行える電源です。家庭用コンセントやソーラーパネルから電池充電を行う、持ち運びに優れた『蓄電池一体型の発電機』携帯性に特化した発電機となります。
しかし、軽量コンパクトへなるに連れて搭載電池が少なくなる傾向から、出力性能の上限が低くレジャー向きな特徴が否めません。
また、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーとインバーターを別々に準備して『ポータブル電源を作る』ことも可能です。
ケーブル接続だけで蓄電池一体型の発電機が作れる事から、DIY初心者にも簡単に行える作業と言えるでしょう。バッテリー容量インバーター性能どちらもカスタマイズ可能なため、幅広い家電製品を使える事からレジャーから自宅の非常用電源(予備電源)まで幅広い用途に適している特徴があります。
バッテリー(蓄電池)と発電機の違いとは?『蓄電池の搭載が有るか・燃料に頼る稼働なのか』このような違いがある事を覚えましょう。
関連記事:サブバッテリー基本知識を学び|電源システム作りへ役立つ情報
バッテリー(蓄電池)と発電機の比べ
<<<バッテリー(蓄電池)と発電機のメンテナンスと適用シーンを含め比べながら説明
ポータブル発電機やインバーター発電機(ガス・ガソリン)と蓄電池一体型発電機(バッテリー)では、家庭用電気を作り電化製品へ使用する。この目的は一緒となります。
そして、発電機の周波数は国内家電と同じヘルツ(Hz)になり、東日本(50Hz)西日本(60Hz)2つの周波数を切り替えるタイプや中間(55Hz)ヘルツフリー家電まで使える事から、結果として性能面の優劣は両発電機を比べても大差のない物となっています。
しかし、両発電機の使用場面が増えるほど、明確な違いがランニングコストとして出る事を覚えましょう。
発電を起こすために燃料が必要となるインバーター発電機は、現在の原油価格高騰を考えると『停電時の非常用電源や野外での電力確保』までに限らないと燃料費が積もる事が欠点となります。
そのため、ランニングコストの掛からない蓄電池一体型発電機の方が燃料費の面から見て一枚上手と言えるでしょう。
近年主流の蓄電池一体型発電機の強みとして『バッテリー寿命が長い』この事が、インバーター発電機とランニングコスト面で大きな差を生んでいます。
その要因として、充電と放電(出力)を繰り返し3000回~4000回サイクル行える二次電池、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーが普及したことで期待寿命10年が実現しました。更に、再生可能エネルギー太陽光発電を取り込む充電装置を取り付けるだけでコスト発生が無くなります。
また、長寿命の恩恵は停電時以外に受けられ『自宅の電源として常用使いする事により電気代削減に効果を発揮します』日常的に使用可能な蓄電池一体型発電機は、ポータブル発電機やインバーター発電機とは別の用途に使える事を知りましょう。
ポータブル電源を作る事から始まり、ソーラーパネルを接続する。DIYから仕上げる小さな発電機を作り持つことは得策だと感じます。
また、燃料を消費するエンジン式発電機と言うのはメンテナンスが必要となります。作業を怠り放置すると使いたいシチュエーションに活躍しない事態となるためとても重要です。
メンテナンス一例として、
- エンジンオイルやクーラント、エレメントなどの消耗品を交換する
- Vベルトの劣化や緩みを確認する
- 可動部に異物の噛みや偏磨耗がないか確認する
- 発電機を長期間使用しない場合は燃料を抜く
- エアクリーナーを定期的に洗浄する
このような点検整備こそ重要で、ポータブル発電機やインバーター発電機を長く使用する秘訣となります。少々手間の掛かる作業が多い事が難点と言えます。
その点、バッテリー(蓄電池)・ポータブル電源や手作りバッテリー(蓄電池)・ポータブル電源にはメンテナンス作業が無く、
- バッテリー(蓄電池)・ポータブル電源|バッテリー残量・SOC値(%)
- 手作りバッテリー(蓄電池)・ポータブル電源|バッテリー電圧(V)
各種1点の目視で電力の確認でき、基本的にメンテナンスフリーと言われています。そんな便利な発電機、唯一のメンテナンス作業が有ると言えば『バッテリー充電』が挙げられます。
※再生可能エネルギー太陽光発電よりバッテリー充電を行うに関しては割愛
バッテリー(蓄電池)・ポータブル電源では「購入時に付属するケーブル」こちらを家庭用コンセントへ接続を行う事で、バッテリー充電が行えます。基本的に電気の自給自足を行う機能が全て備わっているため心配する事はありません。
では、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーと正弦波インバーターから作るバッテリー(蓄電池)・ポータブル電源には、ソーラーパネルを充電コントローラーへ取り付けないとバッテリー充電を行え無いのですか?については、どうぞご安心ください。この蓄電池一体型発電機には、LiFePO4専用充電器を接続する事で充電が行え、バッテリー内部電圧を整えメンテナンスします。
充電に費用が発生するに関しては、家庭用コンセントを使用する事から仕方ない事です。
しかし、ポータブル発電機やインバーター発電機と比べても、発電する事とバッテリーを充電する事に費用が掛かる共通点は一緒となります。
また、「燃料の保存期間・バッテリー自然放電の期間」両方の観点からも、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーの方が優位に有る事を覚えましょう。
両発電機を比べて『メンテナンス工数が少ない・充電方法によってはランニングコストの発生が無い』この様な違いが有り、リン酸鉄リチウムイオンバッテリー搭載型の発電機の方が経済的と言えます。
関連記事:リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを適切に充電するための 3 つの方法
バッテリー(蓄電池)と発電機の交換について
経済的なリン酸鉄リチウムイオンバッテリー発電機にも寿命がある事を知り、交換やコストについてご説明します。
※非常用発電機としてリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを取り扱う場合は、使用頻度が異なる事からこの限りではありません。
【交換方法について】
毎日使用する過酷な使い方でもリン酸鉄リチウムイオンバッテリーへ5年保証を付帯するメーカーが多い傾向にあります。
実際、電気の自給自足へ5年経過した使用者の感想として『現在も充放電を順調に行なえている』このような評価も存在し、期待寿命10年と言われるリン酸鉄リチウムイオンバッテリーが発電機として適している事実が存在します。
この様に考えると3650サイクルを終え10年に1度交換する事が1つの目安となり、発電機へ使うバッテリー寿命と言うのは使用頻度に応じて異なる事から、10年後の性能も良く保てる可能性が非常に高くなっています。
また、交換する方法についても難しい作業ではありません。自動車のバッテリー交換と同じ要領でリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを取り外し、逆の手順で入れ替えを行い取り付ける簡単作業となります。
【コストについて】
継続的に10年使用可能なリン酸鉄リチウムイオンバッテリーコストについては、バッテリー容量によって異なる事を覚えましょう。
一例として、電子レンジ本体に700Wと記載の有る場合、消費電力を計測すると1200W近く電気を使用します。そのまま電子レンジを1h(時間)使うと1200Wh必要となり、実際バッテリーから電力を取り出したい場合12.8V(電圧)×100Ah(容量)=1280W(エネルギー量)が電子レンジを1時間使う最低限の容量と言えるでしょう。
リン酸鉄リチウムイオンバッテリー12.8V100Ahとは、リーズナブルでも実用的な容量となっており3~4万円付近で販売されている事が多いです。合わせるインバーターに関しては、電圧を合わせ出力2000Wタイプを選べば蓄電池一体型の発電機を作る事が可能となります。
少々お話が反れますが、工事現場にて取り扱う手持ち削岩機などに関しても同様のシステムが有れば良い仕事を熟すでしょう。
そして、使用家電をもう少し増やしたい場合は、バッテリー性能を上げる事で達成できます。リン酸鉄リチウムイオンバッテリー内蔵基盤BMS200Aシリーズを選べば問題ありません。
また、バッテリー出力を上がると言うことは消費電力も上がり、容量を使い切る時間が短縮します。そのような場合は、6万円~7万円の範囲内で大容量200Ahタイプを検討しましょう。
バッテリー(蓄電池)のおすすめ
蓄電池と発電機の交換についての話が終わったところで、次は最近注目の新型蓄電池をいくつかご紹介します!これらのバッテリーは、性能や寿命、コストの面でかなりバランスが良く、使い勝手も抜群です。
1.LiTime 12V 100Ah リン酸鉄リチウムイオンバッテリー
LiTime 12V 100Ah リン酸鉄リチウムイオンバッテリーは、容量1280Wh、電圧12.8Vで、10kgのコンパクトなサイズです。このバッテリーは、10年以上のディープサイクル寿命を提供し、高い耐久性を誇ります。
価格は約¥32,000で、コストパフォーマンスにも優れています。また、過充電、過放電、高温、過電流、短絡などの安全保護機能(BMS)が搭載されており、安心して使用できます。
さらに、低自己放電率(3%)を持ち、長期間の安定した性能を実現します。
2.LiTime 24V 100Ah リン酸鉄リチウムイオン バッテリー
LiTime 24V 100Ah リン酸鉄リチウムイオンバッテリーは、2560Whの大容量と、最大継続出力2560Wを提供し、長時間にわたって安定した性能を発揮します。
寿命は長く、100%DODで4000回、80%DODで6000回、60%DODで15000回以上のサイクル数を実現。IP65防水規格にも対応しており、さまざまな環境でも安心して使用できます。
価格は¥70,999で、性能とコストパフォーマンスのバランスに優れ、非常にお得な選択肢です。
3.LiTime 48V100Ah 5Kwh バッテリー
LiTime 48V 100Ah 5Kwh バッテリーは、EVグレードAのLiFePO4セルを使用し、10年以上の寿命と100%DODで4000回以上のサイクルを実現。5120Whのエネルギー容量を持ち、最大5120Wの出力が可能です。最大4台並列接続により、20.48kWhのエネルギー供給が可能となります。
このバッテリー、1台だけは、4台の12V 100Ah LiFePO4バッテリー並列接続、または8台の12V 100Ah鉛蓄電池並列接続に相当する大容量を実現しています。
100A BMSスマート保護機能により、過電流、過充電、過放電、短絡、過熱から保護され、バッテリーの安全性と性能が確保されます。価格は¥183,599で、PSE認証も取得済みの信頼性の高い製品です。
関連記事:大容量・非常用電源おすすめ、家庭に最適!
まとめ
小規模な発電機について解説を行いました。
家庭用からレジャー用まで幅広く使える発電機と言う物は、燃料タイプ・蓄電タイプどちらも性能差が少ない物となっています。大きく違う部分は、購入後の『管理(メンテナンス)・発電にコスト発生が有る』となります。
それでは最後に、要点をまとめて終わりです。
【発電機の種類】
- ポータブル発電機:ガス・ガソリン(大型発電機ディーゼル)
- バッテリー(蓄電池)・ポータブル電源:市販タイプ・ご自身で作るタイプ
【非常用発電機を使う場面】
- 工事現場
- レジャー
- 自宅の予備電源など
【メンテナンス・寿命・コスト】
ポータブル発電機
- 点検項目が多く管理にコストが発生する
- メンテナンス状況によって部品寿命は変わる
- 燃料を必要とするため使用コストが掛かる(本体価格|4万~15万)
バッテリー(蓄電池)・ポータブル電源(DIYタイプ)
- 点検項目は少ないが部品追加にコストが発生する
- 期待寿命10年(使用頻度によって変わる)
- 再生可能エネルギーを取り込めば使用コストの発生無し(各部品合計|5万~20万)
また、LiTimeは、すべてのお客様に高品質で安定した安全な電力を提供することを使命としており、業界での7年間にわたり革新と製品開発を続けてきました。お客様の多様なニーズに応えるため、信頼性の高いリチウムバッテリーソリューションを提供し、エネルギー分野でのリーダーシップを確立しています。
FAQS
充電式発電機とは?ガソリン発電機との違いは?
充電式発電機とは、充電放電を繰り返し行える二次電池を搭載した蓄電機能を有した発電機
ガソリン発電機とは、ガス・ガソリン・ディーゼルなど燃料を使用した蓄電機能の無い発電機
l 発電機のバッテリー交換に資格は必要ですか?
バッテリー交換であれば資格不要です。但し、30Vを超え発電機を分電盤へアクセスする様な屋内配電設備を行う作業には資格が必要です。
また、発電機を長時間使いたいけどバッテリー容量が足りない!この様な場合は、同製品を最大4並列接続する事で安心して容量アップが行えます。
どちらを選んでも停電に役立つ発電機の情報でした。