【12Vバッテリーを知る】12Vバッテリー充電器の使い方を公開
12Vバッテリーとは
12Vバッテリーとは、自動車のエンジン始動用に使う電力供給源として普及している鉛バッテリーの事です。
そのため、殆どすべての車に標準装備されている自動車走行に関して重要な役割を持ってるバッテリーです。
その他用途として
- サブバッテリー電源システム(キャンピングカー・車中泊)
- 非常用電源(停電時のポータブル電源自作など)
- 蓄電池(自宅の電気使用量を削減)
異なる素材・構造から作られた12Vバッテリーを使用する事で、上記用途に使われています。
外見の違いとしては、SLA(密閉型)鉛バッテリーなど充電によるガス内圧を抑える構造から、VRLA(制御弁式)鉛バッテリー排出する大きな構造の違があります。
その他、異なる素材・構造として
- 自動車用|プラスマイナス極板にアンチモン合金
- AGM|吸収性ガラスマットへバッテリー液を吸収させた構造
- ゲル|バッテリー液をゲル状にして繊維に含ませた構造
- カルシウム|プラスマイナス両方の極板にカルシウム合金
- リン酸鉄リチウムイオン|リチウム系バッテリー
鉛バッテリーの中でも内部構造が違ったり、充電する事でリチウムイオンを移動させて電気を蓄える素材など、12Vバッテリー内でも多種に渡り使用する目的が分別されています。
その中でも、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーに関しては「サブバッテリー電源システム・非常用電源・蓄電池」幅広い用途に使える事から充電方法も複数あります。
今回は、幅広い用途に適しているリン酸鉄リチウムイオンバッテリーへ的を絞り、一般的な充電方法として普及している【LiFePO4充電器】について着目した説明を行います。
12Vバッテリーの充電方法
LiFePO4バッテリーと鉛バッテリーの充電曲線
LiFePO4バッテリーの充電モード
CC(定電流)段階(T1)
初めに、放電されたバッテリーは定電流で充電され、電圧は定電圧設定値に達するまで着実に上昇し、この設定値は充電方法によって異なります。
CV(定電)段階(T2)
この段階で、バッテリーが一定の電圧を維持し、電流が徐々にテール電流有の2A(0.02C)までに下がります。この時点で、充電は遮断され、パッデリーは完全充電となります。
※テール電流(A)=バッテリー容量x0.02C。例:100Ahx0.02C=2Aテール電流
鉛バッテリーの充電モード
バルク充電段階(T1)
バッテリーがは吸収電圧設定値に達して、一定の電圧を維持して、バッデリーが満充電されるまで電流が徐々に低下します(10~20%の範囲)。一般的に、過充電を防止するために、3時間を超えません。
アブソーブ段階(T2)
バッテリーがは吸収電圧設定値に達して、一定の電圧を維持して、バッデリーが満充電されるまで電流が徐々に低下します(10~20%の範囲)。一般的に、過充電を防止するために、3時間を超えません。
(この段階は LiFePO4バッテリー充電のCV段階にほぼ相当)
ローティング段階(T3)
アブソーブ段階の後、バッテリーの電圧はフロート電圧設定値まで低下し、電流もメンテナンスモードに低下して、バッテリーの放電と自己放電の相殺を防ぎます。バッテリーの放電が多いと、コントローラーがバルク/ブーストまたは吸収に戻り、エネルギーが利用可能な間に失われたエネルギーを補充する場合があります。
(LiFePO4バッテリーにはこの充電段階はありません。)
リン酸鉄リチウムイオンバッテリーの充電方法としては3通りです。
- 専用充電器
- 発電機(オルタネーター・ジェネレーター)
- ソーラーパネル(太陽光パネル)
※12Vバッテリー充電には、容量(Ah)に対して1/10以下の電流(A)を心掛けましょう。
【LiFePO4専用12Vバッテリーによる充電】
バッテリーシリーズ | 最適充電電圧 | 充電電圧範囲 |
12V | 14.1V | 14.2V~14.6V |
24V | 28.8V | 28.4V~29.2V |
36V | 43.2V | 42.6V~43.8V |
48V | 54.0V | 53.25V~54.75V |
51.2V | 57.6V | 56.8V~58.4V |
「電圧・電流」正しい充電アルゴリズムから12Vバッテリーを充電するように設計されており、適切な充電は「過充電・過放電」を避けるもっとも安全な充電方法です。
特長としてバッテリー温度に応じた電流調整をするため、高度な機能が多く備わっています。
例えば、内蔵温度センサーによる充電量の調整は、バッテリー内部の温度を最適な状態へ整える事ができます。
充電温度の上昇はバッテリー寿命へ関わる部分になるため、リン酸鉄リチウムイオンバッテリー専用充電器を選ぶ選択は、バッテリー寿命が延びるメリットへ繋がります。
他にも、セルバランスを整える事からセル損傷のリスクを防ぎます。
【発電機によるLiFePO4バッテリー12V充電】
オルタネーター・ジェネレーターによる充電
オルタネーターとは、自動車用バッテリー充電に使われるエンジンルーム内の発電機です。
サブバッテリー電源システムを搭載する事で、居住部分へ電力供給する場合の12Vバッテリー充電方法になります。
LiFePO4バッテリー充電器ほど専門的ではありません。
しかし、充電方法が限られた車内使用には良い代替品と言えるでしょう。
サブバッテリーとしてLiFePO4バッテリーを充電する場合は「仕様に適合する電圧電流」を備えたアイソレーター(走行充電器)が必要になります。
一般的な家庭用発電機(ジェネレーター)なら、AC100V側にLiFePO4専用12Vバッテリー充電器を挟むことで充電できるため、少々効率が悪い部分も有りますがDC12Vバッテリー充電が可能になります。
DC出力対応のジェネレーターでしたら、LiFePO4バッテリー充電仕様に適合する電圧電流を出せる場合を除き、DC-DC充電器を追加する必要する事でLiFePO4バッテリー充電が可能になる事を覚えましょう。
【ソーラーパネルによる充電】
再生可能エネルギー太陽光発電を行う事で12Vバッテリー充電を行います。
- ガソリン代
- 電気代(家庭用コンセントから電気を買う)
どちらも費用が掛かることなくLiFePO4バッテリー充電が行えるため、コストパフォーマンスの高い充電方法の1つです。
上記2点を使わない事からエネルギーを作るまでの過程に、排出ガスを出さなく環境への優しさが最大の魅力です。
必要部品については、12Vバッテリーより高い電圧を出せるソーラーパネルを揃え、発電・充電を管理するチャージコントローラー(充電器の役割)から、幅広い12Vバッテリーへ充電するエネルギー貯蔵システムを構築します。
部品を揃え作る事で、ランニングコストの掛からないバッテリー充電が行えるオススメの充電方法になります。
12Vバッテリー充電器の充電時間
12Vバッテリー充電時間については、どの電圧(V)からバッテリー充電を始めるかによって違いが出てきます。
こちらでは、0%⇒100%12Vリン酸鉄リチウムイオンバッテリー充電を行うまでに使う「時間」について表示します。
リン酸鉄リチウムイオンバッテリー使用年数による劣化などは含まれてないため、参考時間として覚えましょう。
【リン酸鉄リチウムバッテリー12V(12.8V)専用充電器】
- 100Ah/10A≈10~11時間(部分的な損失を考慮)
- 100Ah/20A≈5~6時間(部分的な損失を考慮)
- 100Ah/40A≈2.5~3.5時間(部分的な損失を考慮)
12Vバッテリー充電器の選び方
12Vバッテリー充電器には、先ほど紹介した
- ①LiFePO4専用12Vバッテリーによる充電
- ②発電機によるLiFePO4バッテリー12V充電
- ③ソーラーパネルによる充電
3種類とお伝えしました。
こちらでは12Vバッテリー充電器の選び方として、リン酸鉄リチウムイオンバッテリー「対応・非対応」の違いについてお伝えします。
違いを知る事で、12Vバッテリー充電器の選び方を簡単に見分けることができます。
【充電器の外見から判断する】
「Li・LiFePO4・LFP・リン酸鉄リチウムイオンバッテリー」表記があれば問題なく充電可能です。
注意事項として、バッテリータイプ設定に「Li」表示のある充電器に関しては、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーが主流になる前の充電器の可能性もあります。
2019年以前はリチウムイオンバッテリーが普及していた事も有り、設定が混在している状況です。
大抵の場合、外見から判断できるため困る事も無いでしょうが、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーと比較して充電設定値が高いためチェックする事をおすすめします。
12Vバッテリー充電器の使い方
充電器の基本的な使い方は、設定(充電電流・バッテリー容量・充電電圧)の選択が「できる・できない」によって違いがあります。
- ①設定を選べない固定された専用充電器
- ②設定を選べるデジタル表示充電器
- ③設定を選べるアナログメーター式ダイヤル充電器
3タイプ有り、それぞれ使い方が異なります。
【充電電流・バッテリー容量を選べない固定された専用充電器】
限定されたバッテリーに対して充電を行う使われ方が一般的です。
LiFePO4専用12Vバッテリー充電器などは、こちらの部類に該当します。
特徴として、バッテリー容量に応じた適切な充電電流や電圧が、個体別に作られた状態で販売されている事が多いです。
【充電電流・バッテリー容量・充電電圧を選べるデジタル表示充電器】
主に鉛バッテリー充電用に多く使われています。
「自動車用・AGM・ゲル・カルシウム」リチウムイオン系の充電が無いタイプが多く、充電可能なバッテリー種類が多い方が高性能タイプと言えるでしょう。
一般的な自動車、マリン用バッテリー、小型非常用電源へ普及しています。
特徴として、充電電流や電圧の選択が行え、幅広い鉛バッテリー種類を網羅した充電が行えます。
また、価格的に安い手頃な金額で販売されている充電器に関しては、自動車用鉛バッテリー充電に使われている事が多いです。
【充電電流・バッテリー容量・充電電圧を選べるアナログメーター式ダイヤル充電器】
主に大型車の鉛バッテリー充電用に多く使われています。
- 12V・24V切り替えスイッチによるバッテリー電圧選択
- バッテリー容量を早く満たす電圧80A前後まで微調整できるダイヤル
大型車へ搭載する24Vバッテリーについては、12Vバッテリーの直列接続から作り出しています。
そのため、大型車のバッテリー上がりに対して充電器を使う事で、24Vバッテリージャンプスタートを行い解消する。
他にも、弱ってきた24Vバッテリーを紐解き12Vバッテリー充電を行うなど、重量級の鉛バッテリーを車体から降ろさずに充電できます。
バッテリー12Vのつなぎ方
充電器のつなぎ方は「取り付けに3ステップ・取り外しに3ステップ」小難しい接続方法など無く簡単です。
充電電流・バッテリー容量を選べない固定された専用充電器タイプでは
- ①プラス⇒マイナスの順番で端子を繋ぐ
- ②充電器用コンセントプラグを家庭用コンセントへ差し込む
- ③充電器のスイッチオン(無いタイプもある)
取り外す場合は逆順にて行います。
また、バッテリー容量・電流を設定できるデジタル表示タイプについては、充電器用コンセントプラグを家庭用コンセントへ差し込み電源を立ち上げた後、バッテリー容量・電流設定から先に行います。
アナログメーター式ダイヤル充電器に関しては、ダイヤルが出力の無い方へ振り切れている事を確認して、バッテリー端子へワニクリップ類を繋ぎ始めます。
その後、充電電圧の選択から家庭用コンセントへ電源ケーブルを接続、最後にダイヤル類を設定「充電時間・充電電流」を合わせて充電を行いましょう。
※ 詳細につきましては、各充電器の取扱説明書をご確認ください。
12Vバッテリーの電圧の確認方法
充電・放電の発生していない状態、自動車の場合ではイグニッションOFFを確認する。
可能であれば、バッテリーへ繋がっている端子類を外した状態が好ましいです。
電圧を確認する前に何かしら充電を行っていた場合は、バッテリー電圧が高くなっている状態です。
バッテリー電圧が落ち着くまで待つ、又は一定の負荷を数秒与えてバッテリーセル電圧を整えてから電圧を確認しましょう。
準備ができましたら、デジタルテスターを使い計測を始めます。(アナログメーターでも可)
- ①テスターの電源を入れてダイヤルを直流Vに合わる
- ②テストリード赤プラグ⇒V端子へ差し込む
- ③テストリード黒プラグ⇒COM端子へ差し込む
- ④バッテリープラス端子へテストリード赤を接触
- ⑤バッテリーマイナス端子へテストリード黒を接触
- ⑥表示画面よりバッテリー電圧を確認
テストリードをバッテリー端子へ接触する際は、万が一に備えて絶縁手袋を装着しましょう。
また、テストリード先端をバッテリー端子へ当てた電圧測定だけでは無く、テストリード先端側面をバッテリー端子へ接触させて接地面を増やす電圧測定も一緒に行い、電圧がブレる事の無い安定した測定を行ってください。
12Vバッテリーの満電電圧は
12Vバッテリーの中でもいろいろな種類が有り、一般的な自動車用鉛バッテリーから特殊な構造に加えて、正負極版に使われている素材の違いもあります。
電解液についても固形タイプなど有る事から、12Vバッテリー自体の満充電電圧は種類によって異なります。
しかし、ベースになるのはどれも鉛バッテリーの一種であること、最終的に満充電12.6V~12.8Vの範囲内に収まります。
- 自動車用|プラスマイナス極板にアンチモン合金
- AGM|吸収性ガラスマットへバッテリー液を吸収させた構造
- ゲル|バッテリー液をゲル状にして繊維に含ませた構造
- カルシウム|プラスマイナス両方の極板にカルシウム合金
構造・素材により充電電圧は変動するが、満充電電圧の差は少ないです。
違いは「寿命・自己放電率・液量の減り・価格・放電性の持続」へ繋がります。
12Vリン酸鉄リチウムイオンバッテリーへ限っても販売メーカーにより13.5V~13.6VとSOC状況は異なり、12Vバッテリー充電後の電圧は、バッテリー端子へ何も接続しない無負荷の状態13.33Vを満充電としています。
LiFePO4リチウム電池電圧チャート |
||||
100% |
≥13.33V |
≥26.66V |
≥39.99 V |
≥53.32V |
75% |
13.3~13.33V |
26.6~26.66V |
39~39.45V |
53.2~53.32V |
50% |
13.15~13.2V |
26.3~26.4V |
39.45~39.6V |
52.6~52.8V |
25% |
13~13.15V |
26~26.3V |
39~39.45V |
52~52.6V |
0% |
10~12V |
20~24V |
30~36V |
40~48V |
12Vバッテリー走行充電器の特徴
【LiTime12V40A DC-DCバッテリーチャージャー】
- ①リン酸鉄リチウムイオン
- ②鉛
- ③SLA
- ④ゲル
- ⑤AGM
- ⑥カルシウム
6種類のバッテリーへ充電対応する幅広い特徴があります。
- キャンピングカー
- ボート
- ヨット
走行充電器+ソーラーパネル充電併用タイプになり、陸路・海路など幅広い乗り物のサブバッテリー充電が可能です。
最大600Wソーラーパネル入力40A出力タイプ
- ソーラー発電入力端子
- DC入力端子
ACC線に加え幅広い端子を装備する事からサブバッテリー運用効率が向上します。
また、リバースチャージ(逆充電)機能付きでサブバッテリー⇒メインバッテリーに電力を供給可能です。
充電保護機能
- ①過電圧入力
- ②逆接続
- ③過熱
- ④過充電
- ⑤BMS保護(リン酸鉄リチウムイオンバッテリー)
5つの保護機能によりサブバッテリーを守ります。
【LiTime12V60A DC-DCバッテリーチャージャー】
※ソーラーパネル非対応モデル/D+イグニッション接続が必要
特長
- バッテリータイプ選択|ノブ操作
- 充電|60A・30A(低電流ポート)
- 充電モード|各種バッテリーに応じた100%自動フル充電
- 保護機能|5種BMS保護
- 使用|DC12V車・ボート・ヨット
※お問い合わせサポート|電話・オンライン
- ソーラーパネル+走行充電器=サブバッテリー充電(Li Time12V40A)
- 走行充電器=サブバッテリー充電(Li Time12V60A)
技術的な部分・接続に困った場合など、サポート体制も整っています。
2タイプのLi Time走行充電器から選べば、車中で使う電力に困ることは無いでしょう。
12V充電器のおすすめ
幅広く解説を行いました。その中でも、12Vバッテリー充電器を選ぶなら
- 走行充電器(12Vサブバッテリー充電器)|鉛(AGM・ゲル・カルシウム)・リン酸鉄リチウムイオン(Li・LiFePO4・LFP)
- LiFePO4専用12V充電器|各リン酸鉄リチウムイオンバッテリー充電(電圧電流タイプ別にある)
- ソーラー発電用12V充電器|リン酸鉄リチウムイオン対応、鉛バッテリーパラメータ調整により対応
幅広い用途から充電に関して網羅するLi Timeをおすすめします。
マルチレベル保護機能が付けています。
- 出力過電圧保護
- 過熱保護
- 逆極性接続保護
- 出力短絡保護
車中泊を伴うキャンプから、災害に備えたバッテリー蓄電にも12V充電器は役立ちますし、日常使いとしては電気代高騰が止まらない現在の日本へ、再生可能エネルギー太陽光発電を簡単に取り入れる事で電気代節約へ繋がります。
同社リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを抱き合わせる事で、エネルギー貯蔵に困る事は無いでしょう。
Li Time12V充電器おすすめです!
LiTimeはエネルギーに特化した企業で、キャンピングカー、防災、太陽光発電、オフグリッド、非常用電源などのシーンに向けたエネルギーソリューションを提供しています。LiFePO4充電器、インバーター、MPPTコントローラー、バッテリーモニターなど、豊富なアクセサリーを取り揃えており、便利性と性能を兼ね備えた統合電源システムの構築に努めています。
1件のコメント
8月25日現在私の車は2014年後半のアルファードハイブリッドですこの車にサブバッテリーシステムを載せたいと思いますが可能でしょうか?