地震の時停電したらどうする?蓄電池は役に立つ!
日本では、毎年地震や台風といった自然災害が発生し、これに伴い停電が起こることがよくあります。復旧には時間がかかることも多く、私たちの生活に大きな影響を与えます。
そんな中、蓄電池は地震時における在宅避難生活をサポートする重要な住宅設備です。食事や日常生活を支えるだけでなく、情報を得る手段を確保する上でも大きな利点があります。
ただ、蓄電池が地震時にどのように役立つのかを理解していない方も少なくないと思います。
今回は、地震時のやることや注意点、地震時に蓄電池がどのように役立つのか、そのメリットや選び方のポイントについて詳しく解説します。
災害対策を進めている方や、蓄電池の導入を検討し始めた方は、ぜひ参考にしてください。
本記事では、停電したときにやるべきことや、停電に備えるために必要なものについて解説します。
まず、近年発生した地震では、次のような停電が報告されています。
地震 | 停電規模 |
東日本大震災(2011年) |
東北電力管内で3カ月間にわたり最大約466万戸が停電、 |
熊本地震(2016年) | 最大約47万7千戸が停電 復旧まで3日以上かかった地域もあり |
北海道胆振東部地震(2018年) | 最大約295万戸が停電 |
能登半島地震(2024年) | 最大約3万4千戸が停電 |
地震で停電が起こる理由
地震で停電が起こる理由はいくつかあります。以下に主要な要因をまとめました。
1.電力インフラの損傷
地震の揺れによって、送電線や変電所、発電所が損傷を受けることがあります。特に、送電線が切れたり、変電所が影響を受けたりすると、大規模な停電が発生することがあります。
2.設備の安全装置
電力会社は、安全を確保するために、地震の揺れを感知すると自動的に電力を遮断するシステムを持っています。これにより、設備のさらなる損傷や火災を防ぎますが、その結果として停電が発生します。
3.地盤の変動
地震によって地盤が変動すると、地下の電力ケーブルや設備が影響を受けることがあります。このため、ケーブルが切れたり、接続が不良になったりして、停電につながることがあります。
4.余震
主震の後に起こる余震も、すでに損傷を受けたインフラにさらに影響を与えることがあります。このため、余震によって新たな停電が発生することもあります。
5.地域の特性
特定の地域では、地震の際に土砂崩れや津波が発生し、その影響で電力インフラが破壊されることもあります。特に沿岸部では、津波が電力施設に大きなダメージを与えることがあります。
地震の際の停電は、こうしたさまざまな要因が複合的に影響し合って発生します。停電時には冷静に行動することが大切です。
地震で停電したら最初にやること
地震で停電した場合、最初にやるべきことを詳しく説明します。
1.落ち着く
地震の後は不安や恐怖が募りますが、まずは深呼吸して心を落ち着けましょう。冷静さを保つことで、状況を正確に判断し、適切な行動を取ることができます。
2.周囲の安全確認
停電すると暗くなるため、周囲に危険な物がないか確認します。特に以下の点に注意しましょう。
倒れた家具や破損したガラス:これらは怪我の原因になるため、注意して移動することが重要です。
火の元の確認:コンロやストーブなどの火が消えているか確認し、火災の危険を避けます。
3.懐中電灯を用意する
暗い中での行動は危険が伴います。事前に用意しておいた懐中電灯やランタンを取り出し、明かりを確保します。電池の状態を確認し、必要であれば予備の電池を用意しておきましょう。
4.家族の安否確認
同居している家族やペットの安否を確認します。特に子供や高齢者、障害のある方がいる場合は、しっかりとサポートを行いましょう。互いの位置を把握することで、不安を軽減できます。
5.情報収集
地震後は情報が非常に重要です。以下の方法で情報を収集しましょう。
ラジオ:乾電池式のラジオがあれば、最新のニュースや避難情報をチェックできます。
スマートフォン:バッテリーが残っている場合は、SNSやニュースアプリで情報を収集します。ただし、電池の消費には注意が必要です。
6.非常持出袋の確認
事前に準備していた非常持出袋を確認し、以下のものが揃っているか確認します。
飲料水:一人あたり1日1リットルを目安に、数日分を用意しておくと安心です。
非常食:缶詰や乾パン、エネルギーバーなど、長持ちする食品を確認します。
医薬品:常備薬や応急処置用の医薬品が揃っているかチェックします。
7.連絡手段の確認
停電時には携帯電話が使用できない場合もありますが、可能な限り連絡手段を確認します。
固定電話:場合によっては、固定電話が使えることもあるので、試してみましょう。
連絡先の確認:家族や友人の連絡先を紙に書いておくと、スマートフォンが使えない時に役立ちます。
8.外の状況を確認
窓から外を覗いて、近隣の状況を確認します。特に建物の倒壊や火災が発生していないかを確認し、安全が確保できる場合は、外に出て周囲の人と情報を共有するのも良いでしょう。
9.再度の安全確認
停電中も余震があるかもしれません。余震が発生した場合、さらに危険が増すため、再度安全な場所に移動することを考えます。特に、家具の近くや窓の近くには避けるようにしましょう。
10.復旧情報の確認
状況が落ち着いてきたら、電力会社の情報や自治体からの発表を待ち、停電の復旧情報を確認します。安全が確認できるまで、無理に外出しないようにしましょう。
このように、地震で停電した際は、冷静に一つ一つのステップを踏んで行動することが重要です。準備と迅速な判断が、あなたの安全を守る手助けになります。これらのステップを踏むことで、安全に過ごすための基盤を整えることができます。
地震で停電が起きたときの注意点
【室内の注意点】
地震による停電時には、通電火災だけでなく、裸火や発電機による事故も発生する可能性があります。ここでは、地震による停電時に室内で注意すべき点を紹介します。
1.蝋燭は使用しない
停電中にろうそくを使う際は十分な注意が必要です。地震後の散乱した状況では、裸火による火災のリスクが高まります。実際に、東日本大震災では余震によってろうそく火災が多発しました。
代わりに、LED懐中電灯など火を使わない照明器具を事前に準備しましょう。懐中電灯やスマートフォンの上に水の入ったペットボトルを置くことで、光が拡散されて部屋を明るくすることができます。
2.室内での発電機の使用は避ける
発電機を室内で使用すると、一酸化炭素中毒の危険があるため、絶対に避けてください。東京都の専門機関のテストでは、室内で発電機を使った場合、短時間で危険な一酸化炭素濃度に達することが確認されています。
発電機は室内で使うと一酸化炭素中毒になるリスクがあるため、使用は必ず屋外の風通しの良い場所のみに限定してください。
一方、蓄電池は排気ガスが発生しないため、避難所や車内でもノーリスクで使えますので、防災対策には室内外問わず使えて安全な蓄電池を選びましょう。
関連記事:用途から知る蓄電池の種類
【室外の注意点】
地震による停電が発生すると、信号機が機能しなくなったり、電柱が倒れたりすることがあります。ここでは、停電時に屋外で注意すべきことを紹介します。
1.交通事故に注意する
街灯や信号機が停電していると、交通事故のリスクが高まります。徒歩の際は反射材を身に付け、周囲から目立つよう工夫しましょう。
車を運転する場合は、警察官の指示に従い、警察官がいない場合は一時停止して安全確認を行うことが重要です。常に周囲に注意を払い、慌てずに慎重に移動してください。
2.感電のリスクに注意する
切れた電線や倒れた電柱には感電の危険があります。これらを見つけた場合は、絶対に近づかず触れないようにしましょう。すぐに電力会社(一般送配電事業者)に連絡し、対応を依頼してください。
3.安全な場所に移動する
建物や電柱の近くから離れ、安全な場所に移動します。地震後には落下物の危険があります。
停電発生時の電力確保手段
停電発生時の対策として、家庭で事前に準備できる電力確保手段についてご紹介します。
1.小型モバイルバッテリー小型モバイルバッテリーは、主にスマートフォンやタブレットの充電に特化したポータブルデバイスです。容量は数千mAhから1万mAh以上まで様々で、例えば10,000mAhのバッテリーであれば、スマートフォンを約2~3回フル充電できます。最近のモデルは急速充電機能を搭載しており、短時間で充電可能です。また、サイズがコンパクトで軽量なため、非常時の持ち運びが容易です。さらに、USB-CやUSB-Aポートを備えたものが多く、複数のデバイスを同時に充電できるモデルもあります。
2.ポータブル電源ポータブル電源は、家庭用電源やソーラーパネルから充電できるバッテリーです。容量は数百Whから数千Whと幅広く、冷蔵庫、扇風機、照明など多くの家電を数時間運転できます。大抵はAC出力、USBポート、DC出力を装備しており、さまざまな機器に対応できます。また、重量はモデルによりますが、比較的軽量で持ち運びやすい設計になっています。防災用としても人気が高く、キャンプやアウトドア活動にも利用できます。
関連記事:ポータブル電源 VS 蓄電池:どちらがあなたに最適?
3.エンジン発電機エンジン発電機は、ガソリンやディーゼルを燃料とし、大きな電力を供給することができる機器です。一般的に、数千ワットから数万ワットの電力を生成でき、冷蔵庫、エアコン、電熱器具など、大型の家電を同時に動かすことが可能です。エンジンの出力が高い反面、動作音や排気ガスが発生するため、使用する場所や時間帯に注意が必要です。給油が必要ですが、長時間の電力供給が可能で、特に長期停電や災害時には非常に頼りになります。
4.定置型家庭用蓄電池定置型家庭用蓄電池は、家庭に固定設置するバッテリーシステムです。通常は太陽光発電システムと連携し、日中に発電した電力を蓄え、夜間や停電時に使用します。容量は数kWhから数十kWhにわたり、家庭全体の電力需要を賄うことが可能です。これにより、電気料金の削減や再生可能エネルギーの利用が促進されます。また、最近のモデルはスマート機能を備えており、アプリを通じてリアルタイムで電力の使用状況を確認できるものもあります。環境に優しい選択肢として、今後の需要が期待されています。
これらの電力確保手段はそれぞれ特性が異なり、状況に応じて使い分けることで、災害時の生活をより安全で快適にする手助けとなります。
地震時の蓄電池のメリット
地震時に蓄電池を利用することには多くのメリットがあります。以下にその主要な点を挙げます。
1.電力の確保
停電時の電力供給:蓄電池は停電時に電力を供給し、照明や必要な家電製品を動かすことができます。これにより、不安な状況でも安心感を得られます。
2.長期的な備え
非常時だけでなく普段から使用:蓄電池は日常生活でも利用でき、電気代を節約しながら、非常時の備えにも役立ちます。
3.音が静か
無音運転:蓄電池は発電機と違って運転音がなく、周囲に迷惑をかけずに電力を供給できます。
4.安全性
ガスや燃料を使用しない:蓄電池はガスや燃料を必要とせず、火災や爆発のリスクが低く、安全に使用できます。
5.節約効果
夜間の安い電力を利用:夜間に充電し、昼間の高い電気料金を回避することができるため、長期的なコスト削減につながります。
6.迅速な設置・準備
簡単に準備できる:蓄電池は設置が簡単で、事前に用意しておくことで、万が一の際にもすぐに使用できる状態になります。
7.環境への配慮
再生可能エネルギーとの併用:太陽光発電などと組み合わせることで、再生可能エネルギーを蓄え、エコなライフスタイルを実現できます。
蓄電池は地震時だけでなく、日常生活の中でも非常に役立つアイテムです。事前に準備しておくことで、万が一の際に大きな安心感をもたらします。
蓄電池の失敗しない選び方
蓄電池を選ぶ際には、いくつかの重要なポイントを考慮する必要があります。以下に、蓄電池を選ぶ際の主要なポイントをまとめます。
【必要な容量と出力】
容量:必要な電力を供給できるよう、電源の容量を選びます。家庭での一般的な使用には、1kWh(1000Wh)以上の容量が推奨されます。具体的には、冷蔵庫や照明、通信機器を含めた全体の電力消費量を計算し、それに見合った容量の電源を選びます。
出力:電源の最大出力を確認し、使用する機器の消費電力を支えられるかどうかをチェックします。電力消費が高い機器(冷蔵庫、エアコンなど)には高出力の電源が必要です。
【種類とタイプ】
リン酸鉄リチウムイオンバッテリー:高エネルギー密度で軽量、長寿命でメンテナンスが少ないため、長期間の使用に向いています。コストが高いですが、性能が安定しています。
鉛蓄電池:コストが比較的低いですが、サイズが大きく、寿命が短いことが多いです。比較的短期間の使用や予備電源として使用されます。
【充電方法と時間】
充電の方法:電源の充電方法を確認します。家庭用の電力で充電できるか、ソーラー充電や走行充電が可能かなど、充電オプションが多いと便利です。
充電時間:バッテリーの充電にかかる時間を確認し、使用頻度や必要な電力量に応じて選びます。急速充電が可能なモデルもあります。
【サイズと重量】
持ち運びやすさ:移動させる可能性がある場合は、軽量で持ち運びやすいモデルを選ぶと便利です。
設置スペース:設置場所に合わせたサイズの電源を選ぶ必要があります。家庭内で使用する場合は、設置スペースを考慮してコンパクトなモデルも検討します。
【価格とコストパフォーマンス】
初期コスト:電源の価格とその機能、容量を比較して、予算に見合ったものを選びます。高価なモデルは性能が高いことが多いですが、コストと性能のバランスを考えることが重要です。
ランニングコスト:バッテリーの交換やメンテナンスの費用も考慮します。リン酸鉄リチウムイオンバッテリーは長寿命でメンテナンスが少ないですが、初期投資が高いことがあります。
【安全性と信頼性】
安全機能:過充電、過放電、短絡などから保護するためのBMS(バッテリー管理システム)が搭載されているか確認します。安全性が高いと、事故や故障のリスクが低くなります。
信頼性とレビュー:製品の評判やレビューをチェックし、信頼性の高いメーカーやブランドを選ぶと安心です。
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これらのポイントを踏まえて非常用電源を選ぶことで、停電時に効果的に対応でき、安心して過ごすことができます。ご自身のニーズや状況に合わせた最適な電源を選ぶことが重要です。
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