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【知ると深い話】ディープサイクルバッテリーの常識

FUMary 22 Oct 2024 0件のコメント
ディープサイクルバッテリー

ディープサイクルバッテリーとは

ディープサイクルバッテリーとは、深い放電・充電を繰り返し行えるサイクルバッテリー(二次電池)の事です。

鉛バッテリーへ普及している呼び名で、他にもEBバッテリーとも呼ばれています。

自動車エンジン始動へ使うスターティングバッテリーとは深く放電できる電圧が異なり、充放電を繰り返し行えるため使用サイクル数に大きな違いがあります。

ディープサイクルバッテリー特徴の「深い放電」については、スターティングバッテリーでは寿命に関わる電圧(容量75%以下へ低下した状態)までの放電に耐え、再度充電を行っても性能低下が比較的緩やかな仕様となっています。

大量に電気を使用する車両や機械に使われている事が多く「持ち上げる・上下へ稼働する・走行する」ための動力源として使われている事が多いです。

鉛からリチウム系まで素材の異なるディープサイクルバッテリーを使用した、産業用車両・カート・電動車イス・電動自動車などへ搭載されており、充電と放電を何度も繰り返す専用バッテリーと言えるでしょう。

但し、鉛バッテリーについては瞬間的な大放電に弱い特性がある事から、一定の消費電力を長く取り出すために特化したディープサイクルバッテリーが主流となり現在も多く普及しています。

瞬間的な大放電を克服する目的から、近年ではリチウム系ディープサイクルバッテリーへ移行する会社も増えました。

安全性がもっとも重視されているリチウムイオンバッテリーでは「発火リスクの低減」が一番の課題とされており、数ある種類のリチウムイオンバッテリーから「高いサイクル数・極めて安全・大きな充放電」全ての特徴を持ち合わせた、リン酸鉄リチウムイオン(LiFePO4)が誕生した事で人気が高まっています。

その他特徴として、鉛・リチウムディープサイクルバッテリーでは充電スピードも異なります。

  • 鉛|急速充電ができない(容量10%~20%程度のスピード)
  • リチウム|急速充電が可能(容量と同じ充電スピード)

同じディープサイクルバッテリーでも大きな違いが出てきます。

ディープ サイクル バッテリー

ディープサイクルバッテリーとスターティングバッテリーの違い

「ディープサイクルバッテリーとスターティングバッテリーの違いはどこ?」

  • スターティング用
  • ディープサイクル用

先ほどお伝えした2通りに別れております。

明確な違いは、鉛でできたスポンジ状の薄いプレートを多く設置したスターティングバッテリー

これは表面積を増やした構造で、瞬発力のあるエネルギー放電へ向いているためエンジン始動用として使われています。

但し、深く放電するに従い鉛スポンジの消耗が発生してセルの底へ落ち積もる。

結果として、バッテリー上がりの状況になり電気を蓄えられない状態に陥ります。

スターティングバッテリーよりも厚いプレートを持ったディープサイクルバッテリー

ディープサイクルバッテリー・普通のバッテリー(スターティング)の最も異なる点は、薄いスポンジ状プレートではなく固体鉛板による厚いプレートを使用する事で80%以上の放電サイクルが行えます。

内部に使われている素材形状が違うことが、ディープサイクルバッテリーと普通のバッテリーの違いです。

「ディープサイクルバッテリーにも種類はある?」

スターティングバッテリーとディープサイクルバッテリーとは別に、ハイブリッドバッテリー(マリンバッテリー)などが有ります。

スターティングバッテリーで使用されるものよりも、プレート形状が粗く重いリードスポンジを使用した、両バッテリーの中間的にあるハイブリッド型鉛バッテリーです。

特長を簡単に伝えるなら深放電できるバッテリーと覚えましょう。

深く放電する事は可能ですが、瞬発力は無くディープサイクルバッテリーに近い傾向があります。

「素材の違うディープサイクルバッテリー」

充放電の繰り返し行える二次電池は蓄電池となり、ディープサイクル可能なバッテリーは素材違いで色々あります。

  • 鉛蓄電池(バッテリー)
  • ニッカド電池
  • ニッケル水素電池
  • ナトリウム硫黄電池
  • フロー電池
  • 固体電池
  • リチウムイオン電池

古い歴史のある鉛バッテリーから近年人気の高いリチウムイオン電池まで、素材の異なるディープサイクルバッテリーが多く誕生しました。

その中でもリチウムイオン電池の種類は色々あり

  • コバルト酸リチウム(LiCoO2)
  • マンガン酸リチウム(LiMn2O4)
  • ニッケル酸リチウム(LiNiO2)
  • リン酸鉄リチウム(LiFePo4)

ディープサイクルバッテリーと言われる二次電池は「構造・素材」が異なる物を含めて多く存在します。

記事タイトルで申し上げた【知ると深い話】と言う部分は、ディープサイクルバッテリーとは数多く存在する情報量の多い蓄電池だと思っていただき差し支えありません。

では、情報量の多いディープサイクルバッテリーの中で、選ぶ基準は何?と聞かれた場合「サイクル回数・充放電の強さ・安全性」を最低限踏まえ選ぶことがベストです。

リン酸鉄リチウムイオンバッテリーメリット

「リン酸鉄リチウムイオンバッテリー」

  • 寿命が長い
  • 自己放電率が低い
  • 安全性が高い
  • 原材料価格が安い
  • サイクル回数が多い(4000回)

上記5点を基準にディープサイクルバッテリー選びを行えば、後々困ることは無いでしょう。

鉛蓄電池は常に伝統的な選択肢ですが、より先進的なリン酸鉄リチウムバッテリーにはいろいろな利点があります。

以下に、鉛蓄電池とリン酸鉄リチウムバッテリーの比較を表形式で整理しました。違いが一目でわかりやすくなります。

項目

鉛蓄電池

リン酸鉄リチウムイオンバッテリー

放電深度 (DoD)

80~100%

100%

寿命

3~7年

10~15年

サイズと重量

適度

12V 100Ah 28.6~31.8kg

最軽量、最小

 LiTime 12V 100Ah: 10.9kg

エネルギー密度

適度

高い

充電時間と効率

中程度、中程度

短い、高い

メンテナンス

低い

とても低い

環境にやさしい

適度

高い

安全性

適度

高い

Bluetooth技術

レア

一般

初期費用

適度

初期コストは高いが、生涯コストは優れている

ディープサイクルバッテリーの使用用途は

「ディープサイクルバッテリーどのような車両・機械へ使われているの?」

  • バッテリー式フォークリフト
  • UPS(無停電電源装置)
  • ゴルフカート
  • 電動運搬車(ターレーなど)
  • 電動床面クリーナー
  • ウェルダー溶接機
  • 電動車椅子(セニアカー含む)

ディープサイクルバッテリーは、主にバッテリーを動力源とする一定の運動を行う車両・機械に使用されています。

「その他ディープサイクルバッテリー使い方」

2020年以降の情勢として「電気料金の高騰・コロナ外出自粛よる反動から起きたキャンプブーム・自然災害による停電」など、多くの方が電気に関心を抱き蓄電池への興味が出てきた事で、ディープサイクルバッテリーの使い方にも変化が起きています。

・キャンピングカー(サブバッテリー電源)

・非常用電源(防災用電源・停電用予備電源)

・太陽光発電(家庭用蓄電池)

関連記事:サブバッテリー基本知識を学び|電源システム作りへ役立つ情報

関連記事:電気代安くする方法!蓄電池で実現!

関連記事:停電に備える役立つ情報を大公開

当時ディープサイクルバッテリーリチウム化に伴い国内へ入ってきたリン酸鉄リチウムイオンバッテリー「軽量・寿命が長い・大容量」一般庶民でも身近に手に入れることが可能になり、充電・放電を繰り返し行える事で室内外の電源システムとして使用する機会が増えました。

車 中泊 バッテリー

ディープサイクルバッテリーを長持ちさせる秘訣

「ディープサイクルバッテリー寿命はどうなっている?」

ディープサイクルバッテリーの寿命は「充電方法・使用環境の温度・放電深度」などによって異なります。

ディープサイクルバッテリー充放電回数

  • 鉛|350回~800回
  • リチウムイオン(LiFePO4)|2000回~4000回

耐久性に優れた構造の鉛ディープサイクルバッテリーでも、極端に厳しい環境下での過放電・過充電を繰り返すなど、内部電解液が喪失する充電方法を繰り返した場合1年も持たないことがあります。

リチウムイオンディープサイクルバッテリーに関しても、使用環境の温度を適正内へ納めた使い方をしないと、劣化を早める事になるため注意が必要です。

「ディープサイクルバッテリーを長持ちさせる方法は何?」

開放型鉛ディープサイクルバッテリー⇒液量管理

蒸発したバッテリー液を定期的に補充することです。

液枯れが原因でバッテリー内部の電極板が物理的に劣化すると、充電してもバッテリー性能を発揮できなくなります。

密閉型鉛ディープサイクルバッテリー⇒過放電の禁止

液量管理が行えない密閉型では、過放電に気を付けましょう。

機器(電化製品)などが動かなくなるまでバッテリー放電を行う、電圧の下げすぎはバッテリー寿命へ悪影響を与えます。

リチウムイオンディープサイクルバッテリー⇒使用環境の温度に気を付ける

  • 充電0℃~50℃
  • 放電-20℃~60℃
  • 保管-10℃~50℃

リチウムイオンバッテリーについては、温度についてシビアな管理が必要です。

設置が終わればバッテリー自体を動かすことも無いため気にしない部分ですが、設置をする前には使用環境の温度を必ずチェックすることをおすすめします。

  • 暑い環境での充電|ソリッドエレクトリティインターフェース
  • 寒い環境での充電|プレーティング現象デントライト

総充電量が減るソリッドエレクトリティインターフェース、セル短絡へ繋がるプレーティング現象デントライトどちらもバッテリー劣化・故障へ繋がります。

風通しの良い涼しい設置環境を選び、冬場の充電環境が-0℃へ下がる場合はヒート機能付きバッテリーを選び充電環境へ配慮した対策を行いましょう。

加熱機能バッテリー

反対にディープサイクルバッテリーを長持ちする方法は「充電環境を考えない・寿命へ悪影響を与える行為」を行わない事が長持ちへ繋がる秘訣になります。

ディープサイクルバッテリーの充電方法

「ディープサイクルバッテリーを充電する方法は3通り」

使用する目的に合わせて、充電方法を選ぶことをおすすめします。

  • 走行充電器|キャンピングカー・トレーラー・一般車両を含むサブバッテリーシステム用
  • 専用充電器|ディープサイクルバッテリー単体へ使う専用充電器
  • ソーラーパネルから充電|家庭用蓄電池へ使う(バッテリー)充電器

※走行充電器にはソーラーパネルから同時に行える製品も有る

専用充電器に関してはディープサイクルバッテリー寿命を緩やかにするため、どの充電方法を選んだ場合にも1台持っていると安心へ繋がります。

ディープサイクルバッテリー充電方法

ディープサイクルバッテリーの充電電圧は

「ディープサイクルバッテリー充電電圧はどのくらい?」

鉛ディープサイクルバッテリー充電には15V以上~16V未満と高い充電電圧が必要になり、国内での認識はそのように広まっています。

簡単に伝えると、鉛ディープサイクルバッテリー充電電圧は高くない!このような興味深い内容になります。

次は、リチウムイオンディープサイクルバッテリー充電についてです。

リン酸鉄リチウムイオンバッテリー(LiFePO4)充電電圧は、上限14.6Vとした14.4V±0.2Vになります。

細かい電圧差については、各社ディープサイクルバッテリーセルへ応じた充電電圧が適切に定められています。

LiTimeバッテリーシリーズ 最適充電電圧 充電電圧範囲
12V 14.1V 14.2V~14.6V
24V 28.8V 28.4V~29.2V
36V 43.2V 42.6V~43.8V
48V 54.0V 53.25V~54.75V
51.2V 57.6V 56.8V~58.4V

ディープサイクルバッテリー充電器おすすめ

「鉛ディープサイクルバッテリーを充電するには専用充電器が必要」

市販の安価な充電器では容量に対して7割も充電できません。

一番危惧する点は、充電を行っても満充電できないだけでなく、バッテリー寿命を縮める可能性がある事です。

メンテナンス機能を備えた専用充電器を選ぶことで、鉛バッテリー特有のサルフェーション化を防ぎながらディープサイクルバッテリー充電を行います。

メンテナンス機能とはパルス充電機能になり、バッテリー寿命を緩やかにする秘訣と言われております。

また、鉛ディープサイクルバッテリーを充電する場合は、急速充電器を控え電流値を下げた長時間の充電方法を心掛けましょう。

充電電流値を下げる行為はバッテリーを傷めたり破損するリスク低減へ繋がります。

鉛ディープサイクルバッテリーを長く使うコツと覚えましょう。

「リチウム系ディープサイクルバッテリー充電にはLiFePO4専用充電器が必要」

現在主流のリチウム系ディープサイクルバッテリーは、LiFePO4バッテリー(リン酸鉄リチウムイオン)充電を行う方式として、過電圧充電を避けるため一定の電流充電を始めるCC(Constant Current)指定電圧値までの充電を第1段階とします。

2段階として、一定の電圧CV(Constant Voltage)へ充電を切り替えたCCCV(Constant Current, Constant Voltage)充電が、リン酸鉄リチウムイオンバッテリー充電へもっとも適しており採用されています。

ディープ サイクル バッテリー 充電 方法

関連記事:リン酸鉄リチウムイオンバッテリーは普通の充電器で充電できますか

注意事項として、自然放電を補うトリクル充電機能については鉛バッテリー劣化防止の一環のため行わないようにしましょう。

リン酸鉄リチウムイオンバッテリー自体の自然放電はとても低く、トリクル充電自体が不要となります。

また「過充電・バッテリーセル損傷・BMS(バッテリーマネジメントボード)損傷」が生じる可能性があるため、必要最低限の機能を備えたLiFePO4専用充電器を選ぶことをおすすめします。

LiFePO4バッテリー専用充電器とは、電圧・電流の異なるタイプが多く存在しており、鉛ディープサイクルバッテリーとは充電電流の幅が違い、とても広くなっています。

要するにLiFePO4バッテリー専用充電器は、ディープサイクルバッテリーに対して急速充電が行えるという事です。

これは、ディープサイクルバッテリー最大の利点になります。

「LiFePO4専用充電器」

  • 14.6V 10A
  • 14.6V 20A
  • 14.6V 40A
  • 29.2V 20A
  • 58.4V 10A

LiTimeならご使用するディープサイクルバッテリー電圧・電流別に、幅広く専用充電器がございます。

その他にも、走行充電器・ソーラー発電用LiFePO4バッテリー充電器として、各ディープサイクルバッテリーに対応した充電器が多く存在します。

  • 12V 40A(走行充電器)
  • 12V 60A(走行充電器)
  • 12V/24V 30A(ソーラー発電用)
  • 12V/24/36V/48V 60A(ソーラー発電用)

目的に応じた充電方法を選び、ディープサイクルバッテリー容量に適した充電器選びにお役立てください。

充電器の種類が多いと言う事は、ご利用者のフィードバックをいくつも重ね製品改良を行い、常に消費者目線に立った製品開発を行っている証になります。

バッテリー充電器

ディープサイクルバッテリーおすすめ

「ディープサイクルバッテリーおすすめは12V・24V」

もっと深い話もいっぱいあるディープサイクルバッテリー、鉛・リチウムを比べた結論として、充電・放電・瞬発力・サイクル数(寿命)に大きな違いがある事を学べたと思います。

鉛系ディープサイクルバッテリーの弱い部分を補う次世代バッテリーこそ、リチウム系ディープサイクルバッテリーになる訳です。

その中でも、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーに関しては

①急速充電

②容量同等の放電(出力)

③容量以上の瞬間的な大放電

0%100%使用回数4000(期待寿命10)

4つのメリットから使用に適した容量・電圧のディープサイクルバッテリーを選ぶことで、不満の無い仕事を熟してくれます。

特に「12V24V」リン酸鉄リチウムイオンバッテリーについては、誰でも取り扱える事ができ接続方法も容易です。

関連記事:蓄電池の接続方法解説!安全で効率的な電力システム構築

接続手順をバッテリーマニュアルに沿って繋ぐだけですから、使うまでに手間取る事も無くおすすめします。

実際ディープサイクルバッテリーを選ぶ場合に注意して頂きたい事として、取り扱うバッテリー種類が多いメーカーを選びましょう。

リン酸鉄リチウムイオンバッテリー容量を後から増やす方法として「ブランド・電圧・容量」こちらを揃えて、購入時期の近いバッテリー同士をつなぎ合わせる事が可能です。

取り扱う種類の少ないバッテリーメーカーでは、後々の容量拡張性に困る場合があるためおすすめしません。

関連記事:リン酸鉄リチウムイオンバッテリーの直列接続と並列接続

実際メーカー選びに悩んだ場合は、国内リン酸鉄リチウムイオンバッテリー取り扱いが多いLiTimeを基準にディープサイクルバッテリー選びを進めてみてはいかがでしょうか。

LiTimeのリン酸鉄リチウムイオンバッテリーは、内蔵BMS、4000回以上のサイクル、PSEの認証取得済み、5年間の保証、1~2日以内の配達、あらゆる懸念や問い合わせに迅速に対応するための 24 時間体制のカスタマー サービスも提供しています。

鉛蓄電池と比べて、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーはより良い選択肢といえるでしょう。他にも12V400Ahから48V100Ahディープサイクルバッテリーまで種類豊富な取り扱いが多く、ディープサイクルバッテリーを機能するために非常に重要な関連部品まで揃っていることから、LiTimeをおすすめします。

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